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書籍と雑誌の要約と解説

「買ってはいけない」は買ってはいけない

『買ってはいけない』89商品からの大反論!!

装丁
「買ってはいけない」は買ってはいけない 「買ってはいけない」は買ってはいけない
飯田みち子&亀井喜三郎&斎藤映子&佐藤貴彦&早川明美&
宮田柄午&横山茂彦&板坂剛&大月隆寛&鈴木邦男&
関修&高田明典&橋爪大三郎&村井紀
夏目書房(夏目BOOKLET・3)
ISBN4-931391-65-6
1999/10/01
¥1000
解説
見る者を驚かす過剰なコマーシャルもそうだが、
専門的な用語を凝らした脅迫的な情報も同じようにタチが悪い。

本書発刊の動機となった『買ってはいけない』がそれである。

錯誤と誤謬、悪意に満ちた同書は、ズサンで恣意的な内容にもかかわらず、
消費者に不安感を抱かせることで飛ぶように売れた。
同書を読むことで、私たちは情報に混乱させられ、
もう何も食べる気がしない。何も買う気がしない……。
これでは生活ができないじゃないか、という声さえ聞かれた。

同書は売れればいいという企業戦略に踊らされないで、生活と消費スタイルを変えろという。

たしかに提案には一理ある。
けれども、同書にはあらかじめ化学合成物質の全否定、
いなや商品経済の否定が刷り込まれているのだ。

本書では混乱させられた商品情報の整理を試みた。

この世の中がさまざまな商品で構成されている以上、
精密で真実に近い情報が不可欠だという思いからである。

目次
  1. 情報に愛を込めて
  2. 『買ってはいけない』を私はこう読んだ
    1. 橋爪大三郎
    2. 大月隆寛
    3. 高田明典
    4. 板坂剛
    5. 村井紀
    6. 鈴木邦男
    7. 関修
  3. 食べもの
    1. 山崎製パン《ヤマザキ クリームパン》
    2. ロッテ《ゼロ》
    3. サンキスト《オレンジ
    4. 日清食品《日清ラ王》
    5. セブン-イレブン《おにぎり》
    6. 味の素《味の素》
    7. プリマハム《黒豚特選ロースハム》
    8. 味の素《パルスイート》
    9. 味の素《ほんだし》
    10. 第一屋製パン《オーガニックつぶあん あんぱん》
    11. 日清食品《カップヌードル》
    12. ファミリーマート《手づくり新鮮サンドイッチ》
    13. 大塚製薬《ザ・カルシウム》
    14. マクドナルド《ハンバーガー》
    15. ロッテ《カカオの恵み》
    16. 夢氷工房《夢氷》
    17. 日本ハム《シャウエッセン 特選ポークあらびき》
    18. ハウス食品《フルーツインゼリー》
    19. 山崎製パン《中華まん ピザまん》
    20. 岩下食品《岩下の新生姜》
    21. ロッテ《キシリトール・ガム》
    22. 和光堂《和光堂ベビーフード》
    23. やまや《辛子明太子》
  4. 飲みもの
    1. サントリー《ザ・カクテルバー》
    2. 大正製薬《リポビタンD》
    3. コカ・コーラ ナショナルセールス《コカ・コーラ ライト》
    4. キリンビール《キリンラガービール》
    5. メルシャン《ワイン》
    6. キリンビバレッジ《朝のきれいな水》
    7. JT(日本たばこ産業)《桃の天然水》
    8. 西宮酒造《日本盛》
    9. カルピス《ヌード》
    10. 森永乳業《森永牛乳常温保存可能品》
  5. 洗剤
    1. サンギ《アパガードM》
    2. カネボウ《ナイーブ 洗顔フォーム》
    3. P&G《ミューズ》
    4. 花王《アタック》
    5. 花王《メリット シャンプー&リンス》
    6. ライオン《植物物語》
    7. ライオン《キレイキレイ薬用ボディソープ》
    8. ジョンソン《カビキラー》
    9. 花王《キッチンハイター》
    10. P&G《ジョイ》
    11. アース製薬《モンダミン》
    12. 花王《ハミング1/3》
    13. 杏林製薬(P&G)《ミルトン》
    14. サンスター《ドライアップ》
    15. 花王《トイレクイックル》
    16. アース製薬《ポリデント》
    17. 小林製薬《ブルーレット》
    18. メニコン《コンタクトレンズ洗浄液&保存液》
  6. 化粧品
    1. 資生堂《薬用不老林》
    2. 再春館製薬所《ドモホルンリンクル》
    3. ロート製薬《メンソレータム薬用リップスティック》
    4. 花王《ニベアクリーム&ニベアスキンミルク》
    5. クリスチャン・ディオール《スヴェルト》
    6. 資生堂《アウスレーゼ ヘアトニックNA》
    7. 資生堂《ブラバスシェービングフォーム&ブラバスアフターシェーブローション》
    8. ホーユー《ビゲン早染め》
    9. マンダム《システム・イーオー》
    10. カネボウ《テスティモⅡ スーパーリップ》
    11. 花王《ニューエイトフォー パウダースプレー》
  7. くすり
    1. 大鵬薬品《マイルーラ》
    2. 久光製薬《エアーサロンパスEX》
    3. 池田模範堂《液体ムヒS》
    4. 田辺製薬《フルコートF》
    5. 山之内製薬《ガスター10》
    6. 三共《新ルル-A錠》
    7. 大幸薬品《正露丸》
    8. 藤沢薬品工業《エージーアイズ》
    9. 佐藤製薬《ラリンゴール》
    10. 興和《ウナコーワ 虫よけスプレーS》
  8. 雑貨
    1. ツムラ《ツムラの日本の名湯》
    2. ブラウン《電気カミソリ》
    3. 大日本除虫菊《金鳥の渦巻》
    4. 大日本除虫菊《タンスにゴン》
    5. ドギーマン ハヤシ《ドギーマンのみ取りバンド&キャティーマンのみ取りバンド》
    6. アース製薬《あみ戸に虫こない》
    7. 中外製薬《バルサン》
    8. サンスター《ドゥクリア》
    9. 旭化成工業《サランラップ》
    10. 日本モンサント《ラウンドアップ》
    11. デュポン社承認《テフロンのフライパン》
    12. ピジョン《ポリカーボネート製 哺乳びん》
    13. タケダ園芸(武田薬品工業)《クサノン》
    14. ネピア《ネピアウエットティシュ》
    15. 白元《パラゾール》
    16. 扶洋薬品《コスミック》
    17. サンハウス《あんしん君》
  9. 栄養学
  10. 高橋久仁子
  11. 座談会
  12. 『週刊金曜日』に悪者にされた化学物質群
  13. 参考文献
  14. 『週刊金曜日』に愛を込めて
校正
  • 化学物質過敏性といのは → 化学物質過敏性というのは[P.14]
文献
  • 岩原繁雄『遺伝毒性とその試験』
  • 西岡一『遺伝毒物:子孫を脅かす環境変異原』
  • 高橋晄正『からだが危ない――身辺毒性学』
  • 山根靖弘『環境汚染物質と毒性 有機物質編』
  • 山根靖弘『環境汚染物質と毒性 無機物質編』
  • L.Fishbein&W.G.Flamm&H.L.Falk『環境化学物質――その毒性と突然変異』
  • 里見宏『暮らしにひそむ微量毒物がわかる本』
  • 西岡一『食品添加物毒性テーブル』
  • 西岡一『農薬毒性テーブル』
  • 西岡一『環境ホルモン毒性テーブル』
  • 植村振作『残留農薬データブック』
  • 内藤裕史『中毒百科――事例・病態・治療』
  • 岩村『農薬の開発』
  • 水野『農薬亡国論』
  • 小若順一『ポストハーベスト農薬汚染』
  • 日本公定書協会『化粧品原料基準註解』
  • 蟇目浩吉『化粧品製剤実用便覧』
  • 尾澤達也『化粧品の科学』
  • 広田博『化粧品のための油脂・界面活性剤』
  • 奥田治&斎藤修二&鈴木一成『香料と化粧品の科学』
  • 鈴木守『コスメトロジー入門――化粧品の基礎知識』
  • 光井武夫『新化粧品学』
  • 日本化粧品工業連合会『日本汎用化粧品原料集』
  • 日光ケミカルズ『ハンドブック――化粧品・製剤原料』
  • 辻薦『暮らしの中の洗浄』
  • 上野景平『これが正体身のまわりの化学物質――電池・洗剤から合成甘味料まで』
  • 三上美樹『合成洗剤――汚染の実態と安全性の追求』
  • 安達六郎&阿返広男『合成洗剤に関する文献・資料総覧』
  • 三上美樹『図説洗剤のすべて』
  • 藤井徹也『洗剤――その科学と実際』
  • 奥山春彦&皆川基『洗剤・洗浄の事典』
  • 中西茂子『洗剤と洗浄の科学』
  • 今木&大木幸介&富山新一『洗剤の科学』
  • 『洗剤の毒性と環境影響』
  • 柳沢文正『日本の洗剤その総点検』
  • 井上勝也『みんなで考える洗剤の科学』
  • 合成洗剤研究会『みんなでためす洗剤と水汚染』
  • 小林勇『よくわかる洗剤の話』
  • 合成洗剤研究会『よくわかる洗剤問題一問一答』
  • 高橋久仁子『「食べもの情報」ウソ・ホント』
  • 小若順一『気をつけよう食品添加物』
  • 郡司和夫『怖い食品1000種 続々』
  • 吉沢淑『酒の科学』
  • 長山淳哉『しのびよるダイオキシン汚染』
  • 上野川修一『食品アレルギー』
  • 神谷美智子『食品安全へのプロポーズ』
  • 『食品安全性辞典』
  • 細貝祐太郎『食品衛生化学物質マニュアル』
  • 若月俊一『食品汚染――食と健康からみた輸入農産物』
  • ニコルズ・フォックス『食品汚染がヒトを襲う』
  • 講談社出版研究所『食品化学大事典』
  • 坂本清&田村太郎&大森正司『食品化学』
  • 西岡一『食品添加物――いかに気をつけ付き合うか』
  • 刈米孝夫『食品添加物を語る』
  • 食品添加物公定書解説書編集委員会『食品添加物公定書解説書』
  • 増尾清『食品添加物とつきあう法』
  • 藤井清次&林敏『食品添加物ハンドブック』
  • 『食品添加物便覧』
  • 吉田勉『食品添加物』
  • 石倉俊治『食品と安全性』
  • 村上浩紀&上野川修一『食品と生体防御』
  • 松本幸雄『食品の毒性とは何か』
  • 津村信蔵『食品の未来学』
  • 谷村顕雄『食品中の食品添加物分析法解説書』
  • 日高徹『食品用乳化剤』
  • 稲神『すぐに役立つ最新アレルギー食品学』
  • 西田博『ストップ・ザ・食品事故』
  • 石館守三『生活環境と発がん――大気・水・食品』
  • 外山章夫『天然物便覧』
  • 大森豊明『電磁波と食品』
  • 日本国際生命科学協会『バイオ食品――社会的受容に向けて』
  • 日本食品添加物協会『よくわかる暮しのなかの食品添加物』
  • 平野二郎&沢田英夫&中山雅陽『含フッ素有機化合物――その合成と応用』
  • 藤田拓男『新・カルシウムの驚異』[P.34]
  • 近藤賢『カルシウムは体に悪い』[P.34]
  • リチャード・クライン『煙草は崇高である』[P.138]

内容

反味の素批判[P.19]

「フィリピンなど東南アジアでは、
野犬を捕獲するときに缶詰の魚にアジノモトを振りかけて……昏倒こんとうする。そこを捕える」
と、
麻酔薬としての味の素の使用法を紹介しているが、
長年フィリピンの生活文化を取材しているジャーナリストに聞いてみても、
そんな奇妙な事実は見たことも聞いたこともないという。
こんど書かれる時はフィリピンの人々の名誉のためにも、
ぜひ写真を撮ってきていただきたい。

また『買ってはいけない』は
「日本でも“暴力バー”のホステスが酒に『味の素』を振りかけ、
酔客を前後不覚にさせ金品を奪う事件も起こっている」という。
実話雑誌の犯罪特集を編集した経験のある筆者も、
そんなヘンテコな事件は寡聞にして知らないが、
ハルシオンなどの睡眠薬やべつの薬物のほうが効果的だし、
そもそも暴力バーならば酔客を前後不覚にする必要はないのでは……?
こうした記事を例に引くのであれば、それがいつどこで起きた事件なのか、
つまびらかにするのがジャーナリズムの責任というものだ。

(横山茂彦)

大月隆寛の差別的発言[P.60-61]

今様都市伝説テキストのトンデモ本    民俗学者 大月隆寛

日垣隆などは力戦敢闘、このガイキチ連中とよくわたりあっているけれども、
でも、それだけじゃ勝てません。
判定にもち込むことはできても、奴らそのものを笑いものにはできない。
だって、どう見たってこの本の著者三人とも、眼つきがイッちゃってるじゃないですか。

主観的石鹸批判[P.88_93_100]

私の場合は石鹸を使うと肌がつっぱるし、ヒドい時は表皮が剥けるほどの状態になる。
石鹸も強力な界面活性剤なのだ。(早川明美)

*   *   *

フケを抑えるには石鹸シャンプーでは無理なのである。(横山茂彦)

*   *   *

石鹸では脂分は完全には落ちない。試験物質がアルカリ性ではないからか……。
つぎに「ジョイ」。さすがに合成界面活性剤が従来の倍近く含まれているだけあって、
最初の軽い3回ですぐにツルリとしたお皿の表面になる。

最後にウーロン茶出し殻である。
最初はまるでダメだったが、3度往復させるとツルリとした部分が出てくる。
もう3回で、石鹸よりもクリアな感じ。
意地になってこすると、「ジョイ」よりもスベスベにしてくれた。
完全に落とすまで3つを比較すると、
ウーロン茶は指先に感じる洗浄効果としては最高の成績である。

したがって実験結果は、「ジョイ」、ウーロン茶の出し殻、石鹸の順である。(横山茂彦)

殺虫剤の毒性についての無責任な発言[P.172]

蚊がブンブン飛んでればうっとうしいから蚊取りを焚いたほうがいいし、
ゴキブリがウロチョロしているのを見かけたら、
一発シュッとやったほうが気分がスカッとしますよね。
やれアレスリンの毒性がどうの、ペルメトリンの毒性がどうの、
エムペントリンの毒性がどうのということをいちいち気にすることはないと思います。
どうせ大したことはないんだから。(佐藤貴彦)

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