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書籍と雑誌の要約と解説

コラーゲン食はガンを予防する

美容にも役立つ注目の作用

装丁
コラーゲン食はガンを予防する コラーゲン食はガンを予防する
島野紘一(生物農業研究所客員研究員/現代民間医療懇話会代表世話人/㈱八達社代表)
駿台曜曜社
ISBN4-89692-094-5
C2047
1992/06/01
¥1068
目次
  1. からだのたんぱく質の三〇%以上はコラーゲン
    1. 細胞をつなぎ、組織を支える
    2. 細胞や赤血球よりずっと小さい
  2. からだには、コラーゲンの流れをつくる必要が
    1. コラーゲンは細胞の機能を高める
    2. コラーゲンの止血作用をめぐる不思議
    3. からだにはコラーゲンの流れが大切
  3. 豚皮由来コラーゲンは、免疫パワーをアップする
    1. コラーゲンは免疫力を高める
    2. ガンを予防する豚皮由来コラーゲン
    3. 慢性病の背景にある生理機構
  4. 意外な分野で利用がすすんでいる
    1. 液状コラーゲンでパックに革命
    2. コラーゲンは新しい医療を開く
  5. コラーゲンには大きな未来がある
    1. おいしいスープはコラーゲンたっぷり
    2. コラーゲンは、生命の神秘に連なっている
文献
  • 中島一『皮膚科医がすすめる美肌づくり』[P.138]
  • 『腎臓病食品交換表』[P.185]
  • 『食品成分表』[P.186]
  • 『改定日本食品アミノ酸組成表』[P.186]
校正
  • ガンの影はまったく消えてしまた→しまった[P.17]
  • 大豆やアズキは「畑の肉」と愛称されて、→大豆は[P.37]
  • 投げている老人のエライ人の投球モーションは→年老いたエライ人[P.73]
  • 免疫作用を利用した病気の予防法が、予防接種。[P.94]
  • 食べ物に火を通したり、酢や塩で調節したりして、異物の毒性を適度に弱め、あたかも食べ物をワクチンに変えるようにして食べてきた。[P.117]

内容

豚皮由来コラーゲンで癌が完治した症例[P.16-17]

最初の例は、五〇歳男子・喉頭ガン/職業は学者。

発見された時は「喉頭部の進行性・中期の悪性ガン」で、発声もおかしくなっていた。

普通、この状態だと手術による切除か、制ガン剤投与か、放射線で焼くか、
これらを併用するか――になる。

この例では、通常よりはるかに微弱な放射線照射を、
患部に定期的に行うのと並行して、
豚皮由来コラーゲン(ゼラチン)でつくったゼリーを毎日食べさせた。

即ち、ゼラチン大さじ一杯を、その二〇倍のお湯で溶いてゼリーに仕立て、
ハチミツとインスタント・コーヒーで味付けして食べるようにした。

いってみれば「五%コラーゲン」である。

その結果、二ヵ月目に喉頭部の皮膚に赤い炎症が現れ、
ガンに対してからだが優勢な態勢に入った証拠が見いだされるようになった。

さらに二ヵ月すると、ガンの影はまったく消えてしまた。

別の例も紹介しよう。

左頸部リンパガンと診断された七一歳の老女は、
やはり超微弱放射線の定期的照射と「五%コラーゲン」を食べ続けることによって、
三九日で症状を克服した。

以上のいずれの例でも、再発のきざしはまったく見られず、
この点が従来のガン治療法と大いに違う。

豚皮由来コラーゲンを塗布して潰瘍が完治した症例[P.17-18]

関西の二八歳の女性は、足のクルブシの潰瘍に悩まされ結婚もできずにいた。

下肢は血液の循環が悪いので、できた潰瘍はとても治りにくい。
もちろん、あちこちの外科を頼ったが、一向に改善のきざしが見えなかった。

潰瘍は、免疫に関係する働きがおかしくなっても生じる。

また、治っては再発をくりかえすしつこいタイプもある。

最後の手段としては、皮膚移植もあるが、
未婚の女性にとっては、なんとか避けたい手段だろう。

この女性は、薬剤処理をした豚皮由来コラーゲンを毎日塗布したところ、
一週間で治ってしまった。

同じように、足の潰瘍に悩まされていた七二歳の薬剤師の資格を持つ老女も、
予定していた皮膚移植の手術をけって、
薬剤処理をしたコラーゲン2グラムを毎日自分で塗布。

これは三日で治ってしまった。

東京都永福町ゼラチン職人大川氏に届いた反響[P.18]

「アトピー性皮膚炎が出なくなった」
「コラーゲンを食べながら一年がたってみたら、花粉症が出なくなっていた」
「肝臓の検査値が良くなった」
「ヒザに水がたまらなくなった」
「競走馬の爪強化のためエサに混ぜている」

………

まだまだあるが省略する。

これらは、東京永福町でゼラチン菓子を専門につくっている大川さん等へ届いた声、
あるいは反響である。

馬をのぞいては、皆ゼリー菓子にして食べたり、ミルクに溶いて飲んだりしていた。

ニンニク(サチヴァミン複合体)[P.24]

ニンニクに含まれる生理活性作用の中核成分であるサチヴァミン複合体には、
S=S結合と呼ばれる生物物理学上の大切な結合がたくさんあり、
この結合はからだに取り込まれると、コラーゲンの生成を側面から助ける。

動物のコラーゲン[P.35]

魚では、骨はもちろんウロコ、エラ、ヒレ、皮は、コラーゲンの固まり。

中華料理のフカヒレ・スープは、コラーゲン・スープと言ってもいいくらい。

カブト虫やトンボなど、昆虫の硬い羽や殻、
それにカニやエビの甲羅はキチン質といってコラーゲンとは違うものだが、
内側にある白い膜はコラーゲンでできている。

玉子の殻の内側の白い膜もコラーゲン。

ミミズや回虫の表皮はラップのように薄く透明になっているが、
ここには人間の表皮と違ってコラーゲンがある。

■多細胞動物の細胞をつなげる

では、アメーバーやゾーリ虫、ウイルスやバイ菌にはあるか?

これらには無い。

細胞が一個しかない生物を単細胞生物というが、
単細胞生物にはコラーゲンは無い。

進化の段階を順を追って調べてみると、
コラーゲンは細胞がいくつもより集まって一つの動物になるようになってから、
現われるようになった。

豚皮由来コラーゲンを構成するアミノ酸の比率[P.47]

コラーゲンのアミノ酸組成(1000残基あたり)
アミノ酸 豚皮
グリシン 330.0
アラニン 111.7
バリン 25.9
ロイシン 24.0
イソロイシン 9.5
セリン 34.7
スレオニン 17.9.
アスパラギン酸 45.8
グルタミン酸 72.1
シスチン 0.0
メチオニン 3.6
リジン 26.6
オキシリジン 6.4
アルギニン 49.0
ヒスチジン 4.0
フェニルアラニン 13.6
チロシン 2.6
トリプトファン 0.0
プロリン 131.9
オキシプロリン 90.7

コラーゲンのサイズ[P.47-48]

コラーゲン鎖の一本一本は、約一〇万の分子量だから、三本で三〇万。

ちなみに言うと、水の分子量は一八。

アルブミンという肝臓でつくられ血液中に最も多く含まれている
たんぱく質の分子量は、約六万五〇〇〇。

卵白アルブミンだと四万五〇〇〇。

コラーゲン分子はそれらより大きいものの、
豚皮由来コラーゲン(ゼラチン)ともなると五万~一〇万と小さいから、
腸からそのまますぐに吸収できないにしても楽に分解でき、吸収効率も高くなる。

コラーゲンの融点[P.50]

コラーゲンを構成するアミノ酸のつながりの一部分は、温度に対して弱い。

たとえば人間のからだのコラーゲンだと、
四〇度Cで水に溶けやすいものに変性する。

鶏は体温が高いから、そのコラーゲンは四三度Cまで耐えられるようになっている。

南極の魚は七~八度Cが限界。

つまり、それぞれの動物の体温が最高になるところまで、
コラーゲンは変性しないようになっている。

中略

コラーゲンをゼリーにすると、もっと温度にたいして弱くなり、
二二度C程度で溶けてとろとろとした液状になる。

老化クロスリンク説[P.82-83]

コラーゲンがタテ長なのにたいして、
結合はそれにクロスする形でコラーゲンをリンクして束ねている。

この結合を「クロスリンク」ともいう。

「老化クロスリンク説」では、
胎児期に始まって幼年期、青年期、中年期、老年期と順を追って、
コラーゲンの構造の違いを調べている。

成長期のからだでは、からだのサイズや成長にあわせて、
皮膚も骨も臓器もどんどん変わってくれないと困る。

また、これらの若い組織のコラーゲン・センイには、柔軟さや弾力性が求められる。

だから、46ページに触れた会合や結合は、
からだの若いうちは分解されやすい仕組みになっている。

こういうコラーゲン・センイは硬さに欠けるが、柔軟で弾力がある。

しかし、壮年・老年になると、もう成長しないから、
むしろからだの組織には、丈夫さが求められる。

つまりクロスリンクが丈夫になる。

壮年・老年のクロスリンクは、
その求めに応じて分解されにくい丈夫なものに変わる。

丈夫なクロスリンクは、分解されるのが遅くなって、
若い時よりも長い期間からだに留まっている。

すると酸化されて、いっそう硬さを増すようになる。

そういう硬くなったコラーゲンが組織に増えれば、動きは鈍くなる。

硬くなれば、いったんシワになったものは、なかなか戻らない。

だから、老人のからだは硬くなり、動きがにぶくなり、皮膚にはシワが増える。

硬いコラーゲン・センイが細胞や臓器を締めつけ、
はたらきを抑えることもあるだろう。

酸化して古びたコラーゲンは、
細胞の増殖を助けたり機能を高めたりするはたらきの面でも、グッと低下するだろう。

これが「老化クロスリンク説」の概略である。

マクロファージ高活性を確認 京大医用高分子研究センター[P.99]

マクロファージを取り出して二つの試験管に分けて入れる。

一方には、コラーゲンを分量にして一〇〇分の一ほど与えてやる。

その上で、濃度が同じ程度の培養ガン細胞を、それぞれに入れてやる。

で、どちらがどれだけ多く、どれだけ早く食べるかを調べてみる。

すると、コラーゲンを与えたマクロファージは、
一〇〇倍も食べる作用を高めていることが分かる。

豚皮由来コラーゲンの抗癌実験[P.108-110]

実験は、大阪医科大学前学長・山中太木博士とその弟子である榎木義祐博士によるもの。

その結果は、大阪医科大学紀要『医学と生物学』
第82巻第2号、第87号第5号、“第6号その他に報告されている。

中略

① 由来や製法の異なる14種類のゼラチンを用意する。
② それらを1週間に1回、
実験用ハツカネズミの後ろ足の内側付け根の皮下に少量を薄めて注射する。
③ これを3回行う。
④ 3回目の注射を終了して、さらに1週間後、
普通なら15日で死ぬほどの量のガン細胞を移植した。

――で、結果はどうなったか。

これも、整理して要点を紹介しよう。

① 豚皮由来ゼラチンを与えたハツカネズミは、なんと八三%がガンにかからずに生存した。
② クジラ由来のゼラチンを与えたハツカネズミは、たった三三%しか生存しなかった。
③ ウシ由来のものは、ブタ由来のものよりぐっと生存率が低い。
④ ゼラチンを与えなかったハツカネズミはガンにかかって全滅した。

中略

実験はさらにつづいた。

こんどは生き残ったハツカネズミに、ゼラチンを与えず、再びガン細胞を与えてみた。

すると、驚いたことに、全てのハツカネズミは、
ガンを追加して移植しても、拒絶して根づかなかった。

生き残ったのである。

最初にゼラチンでガンを乗り越えたばあいは、再発しないこともこれで証明された。

さらにさらに、実験は続いた。

今度は二度もゼラチンでガンを乗り越えて生き残ったハツカネズミに子どもを生ませ、
その子どもにはゼラチンを与えぬままに、いきなりガン細胞を注入した。

すると全ハツカネズミは、ガンになって死んでしまった。

ゼラチンは免疫活性剤の効果を高める[P.112]

新聞報道によると、平成元年9月に、
京都大学医用高分子研究センターは、
マクロファージがゼラチンを好んで取り込む性質を利用して、
免疫活性剤の効果を高める研究成果を発表している。

従来のガン治療においては、免疫活性剤を投与しても、
その薬剤がマクロファージに適切に取り込まれてるかどうかに不安があった。

しかし、この研究では、ゼラチンに微量の免疫活性剤をくるんで投与すると、
ゼラチンの好きなマクロファージは、

① 確実に免疫活性剤を取り込む。
② すると免疫活性剤の効果も持続する。
③ 確実に免疫活性剤をマクロファージが取り込むので、微量の投与でも効果が高い。

――ということが、明らかになった。

ゼラチンにも抗原性がある[P.113-114]

山中・榎木両博士による実験の当初のねらいは、

「ゼラチン(変形コラーゲン)には抗原性がない」

とする、従来からの定説を打破する目的で行われた。

「抗原性がない」ならば、
人間のからだに牛や鳥からとった純粋なゼラチンを注入しても、
侵入異物に該当しないのだから、拒絶作用をおこさないはず。

では、定説の「抗原性がない」という理由は、どういう根拠だったのか。

コラーゲンは第1章に記したように、アミノ酸からできている。

そうだとすると、人間のからだにあるコラーゲンでも、牛のコラーゲンでも、
その他ブタでもクジラでも、生理的性質はみな同じはず――とする説だ。

人間の皮膚に多いⅠ型コラーゲンと、ブタの皮膚にあるⅠ型コラーゲンとは、
理屈の上では確かに生理的性質も化学的性質もおなじになるはずだ。

だが、たとえ電子顕微鏡でみた細部の形が同じであっても、
試験管の中での実験結果が同じであっても、
由来がちがえば現実の生理作用では微妙な差を示すのが、生命というものの不思議。

そこで、両博士は変形コラーゲンであるゼラチンにも「抗原性はあるはず」と推定して、
一群のハツカネズミに別の遺伝系統のハツカネズミから抽出したゼラチンを皮膚内に入れてみた。

すると拒絶反応をおこした。

つまり「ゼラチン(変形コラーゲン)には抗原性があった」のである。

この実験が、ゼラチンのガン予防効果を発見するきっかけになった。

大阪料理教室主宰薬膳研究家葉木慶子の勧め[P.144-145]

荒木さんは、テレビの料理番組や新聞の料理欄でも活躍していて、
そこではコラーゲンの大切さを訴えている。

粉末状の豚皮由来コラーゲンを食べることも、
荒木さんは薬膳についての相談者にしばしば勧めている。

「二〇代の女性が会社を休む理由の大半は生理痛です。
そうした女性にゼラチンを勧めると、やがて便秘が解消し、
合わせて生理痛も解消します」

「男性だとバンドの穴が一つ二つ下がって、二日酔いしなくなる例が多いですネ」

と言う。

「ゼラチンは、物理的には胃の粘膜を保護し、
例えば日本茶を飲んだときのしみるような感じを防ぎ、
生理的にはアルコールの処理作用を高めるのではないか」

と、荒木さんは推定している。

そういえば、昔からお酒の突き出しには、魚の煮こごりがよく出されてきた。

煮こごりはゼラチンだ。

古来からの生活の知恵を、荒木説は裏付けている。

豚皮由来コラーゲンは細菌培養効果が高い[P.147]

コラーゲンは寒天と共に細菌培養の培養地として、よく使われる。

では、コラーゲンならなんでもいいのかというと決してそうではなく、
やはり豚皮由来コラーゲンだと培養効率がグンと高くなる。

大豆たんぱくは増殖作用が弱い。

この事実は腸内菌のはたらきに関連して重要になってくる。

腸に住んでいて人体に有益なはたらきをするビフィズス菌はじめ腸内善玉菌は、
たんぱく質も栄養源にしている。

コラーゲンは、善玉菌にとっても好都合のエサだ。

ことに豚皮由来コラーゲンが、菌にとって効果が高いことについては、
細菌培養の例からも分かる。

外国のコラーゲン料理[P.172_177]

台湾には、豚足と落花生を煮込んだスープ「猪脚煮花生」がある。

豚や牛のアキレス腱料理、サメの軟骨料理。

豚の角煮もある。

いずれも動物性脂肪をほぼよく抜いて、コラーゲン豊富。

じっくり煮込んで味付けされている。

安いものでは鶏の足。

軟らかくなるほど煮込んで、それをつまみながら一杯きこしめす。

そのスープにもコラーゲンが、たっぷり溶け込んでいる。

スプーツに強く、スラリ美人の多い中国のお国柄は、コラーゲン料理が背景か。

中国料理の強い影響下にある韓国料理にも多い。

スープはトガニタン。

牛の骨や肉を煮込むと、スープの表面はゼラチンでとろり白く覆われる。

他に、牛のスジ、尾、内臓、頭を煮込むものもある。

だから、それらをご飯にかけて食べる「汁かけ飯」の種類は豊富。

ゼラチンの歴史[P.178-179]

一説によると、はじめて骨からゼラチンを抽出することに成功したのは、
フランス人のペパン。

フランス革命に一〇〇年先立つ一六八〇年頃という。

やがて宮廷料理のデザートにゼリーが盛んに使われだし、
それが全ヨーロッパに広がったという。

だが、食用ゼラチンの工業的生産は一九世紀初頭に入ってからとも言われるから、
この説の真偽は定かでない。

ゼラチンが工業的に生産されだしたのは一六九〇年で、オランダが最初。

皮が主原料だった。

一七〇〇年代にはイギリスが主要生産国となり、
一八〇〇年代に入るとフランス、アメリカ、ドイツなどで工業化された。

一八一四年に、イギリスで脱灰牛骨(オセイン)の製造技術が確立してからは、
工業的に骨ゼラチンの製造が開始された。

ゼラチンは写真乳剤にも使われるので、工業化は写真の普及とも関係が深い。

日本は一九〇〇年代から。

一九八八年の統計によると、東欧とソ連を除く世界では、
毎年一〇万トンのゼラチンが消費されている。

そのうちの七〇%が食用、以下写真用一五%、医薬用一〇%、工業用五%。

アメリカが全消費量の三五%を占める。

抽出方法は、酸処理法と石灰処理法の二つを基本としているが、
専門技術的すぎるので立ち入って知るひつようもなかろう。

魚からはあまり抽出できない。

成牛でも一頭から抽出できる量は、せいぜいニkgと少ない。

ゼラチンには、バイ菌がつきやすい。

菌の培養に使われることからも分かる。

だから、製造過程では衛生管理に最大の注意が払われる。

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