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書籍と雑誌の要約と解説

ペットフードが危ない!

最もわかりやすいペットフード公害の入門書

装丁
ペットフードが危ない! ペットフードが危ない!
ペットの食事を考える会
広文社
ISBN4-87778-154-4
2003/04/15
¥1300
目次
  1. あなたが知らないペットフードの現実
    1. 猫まんまはペットフードにあらず
    2. 百花繚乱のペットフード
    3. ペットフードの作られ方
    4. ペットフードの原材料は「廃棄物」?
    5. 「4D]とよばれる原料肉の正体
    6. カビのはえた穀類を使用!?
    7. 鼓腸症を引き起こす大豆ミール
    8. 脂肪分の危険な香り
    9. 寿命を縮める高塩分のペットフード
    10. 過剰なビタミン摂取は命取り
    11. 腐らないペットフードの不思議
    12. 栄養満点の落とし穴
    13. ペットに必要な栄養とは
      1. タンパク質
      2. 脂肪
      3. 炭水化物
      4. ビタミン
      5. ミネラル
    14. ◆コラム カツオ風味にカツオは入ってる?
  2. リスクフードからペットを守る
    1. パッケージから見えてくるもの
    2. 基準表示を眺めてみよう
    3. AFFCO基準表記を過信しない
    4. 原材料表示の読み方
    5. 添加物の有無はどこで見る
      1. 亜硝酸ナトリウム
      2. 食用赤色2号
      3. 食用黄色4号
      4. プロピレングリコール
    6. ナチュラルフードは安全なのか
    7. 並行輸入品はお買い得?
    8. 「くいつき」のいいペットフードは要注意!
    9. 危ない猫缶を見分けるには?
    10. コマーシャルの信憑性は
    11. ◆コラム 赤はおいしさの象徴?それとも危険の象徴?
  3. 手づくりごはんのすすめ
    1. 愛情豊かな手づくりごはんのすすめ
      1. 安全で、ペットの体質に合わせたメニューが可能
      2. 食事を改善して健康に。ペットにも医食同源
    2. ペットとコミュニケーションも高まる
    3. 手づくり食の上手な与え方
      1. 栄養バランスを考える
      2. 一日に必要なエネルギー量
      3. 高齢期のペットにも手づくり食を
    4. 手づくりごはん、はじめの一歩
      1. ペットの体調を見ながら少しずつ進めよう
      2. 手づくりごはんの記録をとっておこう
      3. 与えすぎは肥満のもと
    5. 食材の選び方・準備の仕方
      1. タンパク質
      2. 炭水化物
      3. ビタミン
      4. ミネラル
      5. 脂質
      6. 食べさせてはいけないもの
      7. 食事の回数
    6. 足りない栄養素はサプリメントで補給
    7. 我が家のおすすめレシピPart1犬編
      1. 野菜と鶏肉のヘルシー混ぜごはん
      2. 野菜と牛肉のラタトゥユ風ごはん
      3. きのこと豆腐と白身魚の中華風混ぜごはん
      4. 簡単!お手軽朝ごはん
      5. お誕生日のケーキ風ディナー
      6. 獣医さんからのアドバイス
    8. 我が家のおすすめレシピPart2猫編
      1. ササミのユッケ風ごはん
      2. 鶏とエビのクリームソース
      3. 親子卵豆腐
      4. いわしのまるごとまんま
      5. 獣医さんからのアドバイス
    9. 我が家のおすすめレシピPart3ペットフードとの併用編
      1. ちょこのおでん
      2. ちょこのミンチポテトサラダ
      3. 獣医さんからのアドバイス
  4. 資料
    1. 1ヵ月あたりのペットフードの平均支出額
    2. ペットフードと医療費の合算
    3. ペットフード普及率推定値
    4. ドライタイプ・ソフトドライタイプ〔製造工程図例〕
    5. ウェットタイプ〔缶詰フード製造工程図例〕
    6. 一日あたりの犬と猫の栄養必要量
    7. 総合栄養食と目的食のパッケージ
    8. AAFCOの給与試験に合格したペットフードと、まぎらわしいものとの表記の違い
    9. ペットフードのパッケージの見方
    10. 犬のライフステージごとのエネルギー要求量
    11. 猫のライフステージごとのエネルギー要求量
    12. レシピ例と食材の配合比率
文献
  • 宮田勝重『愛犬の食事百科』
  • 須崎恭彦『愛犬のための手作り健康食』
  • 木村伸子『愛犬を病気・肥満から守る健康ごはん』
  • 奈良なぎさ『イヌが喜ぶ手作り健康長寿メニュー入門』
  • 藤門弘『犬もゆったり育てよう「ぼんやり犬」養成講座』
  • ペットの健康を考える会『飼い主が知らないドッグフードの中身』
  • クリップ生活研究所『図解でわかる一兆円市場ペットビジネスのすべて』
  • ブルース・フォーゲル『ナチュラル キャットケア』
  • ブルース・フォーゲル『ナチュラル ドッグケア』
  • 宮田勝重『ネコの食事百科』
  • 坂本徹也『ペットの命を守る』
  • ペットフード研究会『ペットフードはこうして選ぼう「基本標準食」の導入で革命的な健康管理が可能に』
  • 押川亮一『ペットフードにご用心!』
  • 日本ホリスティックアニマルケア『ワンちゃんが健康で元気になれるドッグフード』
  • ムック『でぶりんDOGにさせないで!』

内容

  1. キャットフード死亡事件[P.18-19]
  2. 家計の中の食費の割合を示すのが「エンゲル係数」というのはよく知られた言葉です。それと同様の発想でペットの飼育費用を「ワンゲル係数」「ニャンゲル係数」と呼ぶようになってきました。[P.20]
  3. 発売当初はお米屋さんで配達してくれたペットフードも、現在では大型スーパーやペットショップ、ホームセンターへ行けば、驚くほどの種類が溢れています。[P.28]
  4. ペットフードの製造工程[P.34-37]
  5. 肉類の正体[P.42-43]
  6. ジャーキーの謎[P.44-45]
  7. 「廃棄物をどうやったら再利用してペットフードを作ることができるか。そして、どれだけ利益があげられるか」という企業姿勢がどうしても強く感じられてしまうのが現在です。[P.45]
  8. 粗繊維の正体[P.47]
  9. 米類・麦類の正体[P.47-48]
  10. 特にアメリカではこの鼓腸症の発生率が高く、アメリカン・ケンエル・クラブの報告によると、年間で三万六千頭もの犬が発病して命を落としているそうです。[P.51]
  11. レストラン廃油[P.54-55]
  12. キャットフードにはビタミンDが多く添加されているものがあります。このフードをずっと食べ続けた猫が死亡してしまう事故が、以前から国内でも報告されています。[P.59]
  13. ペットフードの偽装表示[P.92-93]
  14. キャットフードの中には、猫の大好物といわれるマタタビの粉を混入させ、猫の食いつきをよくしているだけのものも存在します。[P.102]
  15. ペットが唯一好物と感じるバニラ風味などを混ぜて、最初のくいつきだけをよくしているものなどがあり、それらは意外と売り上げを伸ばしています。[P.103]
  16. 缶詰と亜鉛中毒[P.106]
  17. ナチュラルペットフードショップ[P.156-157]

キャットフード死亡事件[P.18-19]

ペットフードの安全性に疑問を投げかけた事件は、以前にもいくつかありました。
なかでもショッキングなのが、キャットフードを誤って食べた幼児が死亡するという事故でした。

これは1989年にアメリカの心臓医学雑誌で報じられたもので、生後十一ヵ月の女の子が、
自宅でペットの猫用に買っておいたキャットフードを十回以上にわたって食べてしまい、
その結果、含まれていたペニシリンの副作用による心筋炎で死亡するというものでした。

キャットフードを幼児の手の届く場所に置いておいた親が悪い、といえばそれまでですが、
どうして人間が志望してしまうようなキャットフードが存在しているのでしょうか。

一般的にペニシリンは、牛や馬、豚などの家畜の治療薬として用いられる抗生物質です。
そして、ペニシリンは動物が死んでも、その体内に蓄積されています。
さらにペニシリンの特性として熱に対しても耐性があるため、
キャットフードを製造する過程で熱処理を行っても、なかなか消滅しません。

この幼児の事故の原因とみられるキャットフードの場合、
その成分を調べたところ一グラムあたり三一・九マイクログラムのペニシリンが検出されました。
この数値はアメリカの食品医薬品局が定めている、
一グラムあたり〇・〇五マイクログラムを約六百倍も上まわる数字でした。

なぜこのキャットフードに、
基準値を大幅に上まわるペニシリンが含まれていたのかは、はっきりとわかっていません。
しかし、もともとキャットフードの原材料となった家畜が傷病畜であったため、
多量のペニシリンが投与されていたのではないかと指摘されています。

ペットフードの製造工程[P.34-37]

ドライタイプ・ソフトドライタイプ[P.34-35]
  1. 原材料を主原料、副原料、雑原料に分類。専用のタンクに入れ、粉砕機にかける。
  2. 粉砕機にかけて主原料、副原料、雑原料を配合タンクにすべて送る。
  3. ミキサーで、専用タンクに貯蔵してある液状の原料と混ぜ合わせる。
  4. タンクに一度貯めたあと、圧縮機で圧縮。
  5. 乾燥機に通し、クーラーで一度冷却。
  6. コーティングして、製造タンクへ送る。
  7. 計量、包装と工程を経て、完成したものを倉庫に貯蔵。
  8. 発送
ウエットタイプ(缶詰)[P.36-37]
  1. 水揚げされたマグロなどの原材料が、港から工場に搬入される。
    冷凍されているものは、搬入後に水などで解凍。
  2. 内臓と頭を取り除く。
  3. 水洗いしてから蒸煮工程に進む。
    この蒸煮工程では100度前後の高温で180~200分程度蒸す。
  4. 蒸されたマグロを冷やして、皮や骨、ヒレなどを取り除く。
    ここで取り除かれた骨はまた再利用する。
  5. 血合肉と白身をまぜる。
  6. 色、肉質、香味などを検査し、自動肉詰機械で缶につめられる。
  7. つめられたものの色つやの検査、計量。
  8. 工程4で取り除かれた骨をスープにしたものとビタミン類などを混ぜる。
  9. バキュームミーマー(密封機)にかけ、缶詰に製造年月日などを刻印。
  10. カンワッシャーで缶の外側を石けんで洗浄。
  11. 蒸気(115度)のなかで一時間強殺菌し、その後に水で冷し、箱詰め、製品検査、発送する。

ペットフード公正取引協議会「ペットフードの表示に関する公正競争規約・施行規則解説書」

肉類の正体[P.42-43]

ペットフードのパッケージには、
原材料名として「鶏肉」「牛肉」ではなく「肉類」と表示されているものがあります。

(中略)

この「肉類」と表示された中身には、肉とは似て非なるものが使われているといわれています。

たとえば家畜動物の糞、尿、羽、とさか、くちばし、足、
腫瘍部分など聞いているだけで寒気がしてくるようなものが「肉類」と称されて混ぜられています。

また、それ以上に恐ろしいのが4Dと呼ばれる劣悪な肉も混ぜられていることです。
4Dとは、Dead(死骸)、Diseased(病気の)、Dying(死にかけの)、
Disabled(障害のある)といわれるものです。

これらの原材料は、屠殺後すぐに解体されて鮮度を保持する人間向けの食肉とは違い、
死んでから相当時間がたっているものも多いため、
サルモネラ菌や大腸菌で汚染されていることがほとんどです。

また、ひどいものになると、
人間の食肉用に殺された肉の残りの部分を工場の外に無造作に積み上げたものが、
ペットフードの原材料として使用されることもあるといいます。
この光景は、肉の山にハエがむらがり異臭がし、
血液とも違うような茶色の液体がしみ出している、
とても直視できないようなものだといわれています。

ちなみに日本に輸入されるペットフードでもっとも多いのはアメリカ製のものですが、
そのアメリカでも、ペットフードとして流通している肉は人間用とはっきり区別されています。
「4D」と呼ばれる肉はまだいい方で、「4D」と、
そのワンランク下の「3D」という肉がペットフードの原材料であり、
これらの肉を消毒、殺菌して用いています。

ジャーキーの謎[P.44-45]

ペットフードはまず第一に生鮮食料品ではありません。
必ず加熱処理をした加工食品です。
そして、すき焼きを思い出せばすぐわかりますが、
赤身の牛肉は熱を通せばすぐに表面が茶色に変化します。
それなのに、ペット向けの「牛肉使用」のジャーキーは赤い色のままです。
これはありえません。

ほんとうはどのような原材料をどのように加工したり、着色したりして使用しているのでしょうか。

粗繊維の正体[P.47]

そもそも、肉食動物として生活してきた犬や猫にとって炭水化物の消化吸収は難しく、
大量の穀類は体に大きな負担がかかるのが常識でした。
それなのに、現在の安売りペットフードには、かなり多くの穀類が使用されています。
その理由は単純です。肉類よりもずっと低コストになるからです。

このような企業のエゴから作られるような、
穀類を大量に使用した安売りペットフードですが、
もっと悪質ともいえることに、製品そのものの量を多く見せるために、
増量剤として落花生の殻や藁などを混入させていることもあるそうです。
けれども、パッケージには「粗繊維」とだけ表示されているため、
一般の消費者にその内実は知らされていません。

米類・麦類の正体[P.47-48]

穀類の中には、原材料として「米」「麦」ではなく、
「米類」「麦類」とあいまいな言い回しを使う場合もあります。
これは、人間の食用にするには問題のある、
腐ったものやカビのはえた劣悪な穀類を粉末にして混入させているためです。

実際にアメリカでは一九九五年に、
あるメーカーのドッグフードを食べた犬の嘔吐と食欲減退が相次ぎ、
飼い主からのクレームによって数千トンのドッグフードを回収しました。
これはその後の調査で、原材料にカビのはえた小麦を使用していたことが原因と判明しました。

レストラン廃油[P.54-55]

レストランから出されるレストラン廃油は、ペットフードに使用される脂肪分の中でも、
近年大きな割合を占めるようになってきました。
なぜなら、魚や肉を揚げた食用油には、それらの食材の香りが移っており、
犬や猫にとってはたまらない香りとなっているからだといわれます。

そのため、これらのレストラン廃油などは、ペットフードに入れることによって、
ペットの嗜好性を高めるための調味料兼香料として、
乾燥したフードにスプレーで吹き掛けられるのが一般的です。

本来ならば、犬や猫がそっぽを向くようなペットフードを食べさせるために、
メーカーが考え出した苦肉の策だったのかもしれません。
しかし、このレストラン廃油には危険な香りがするのも事実です。

レストラン廃油はペットフードに加工されるまで、ドラム缶に詰められたまま外に置かれ、
何週間も雨ざらしんあってしまっている場合が多いからです。
これは、ドラム缶に入っているから大きな問題はないだろう、
と思うかも知れませんが、実は動物性脂肪は植物性脂肪よりも、
よりいっそう酸化、劣化しやすい性質があります。
そして、加熱されると空気にもより触れるようになるため、
どんどん酸化が進み、最後にドライフード用に乾燥させることによって、
より腐敗しやすくなってしまいます。

この酸化、腐敗した脂肪は、最近ペットの間でも多く見られるようになった、
アトピー性皮膚炎やがんの原因のひとつといわれています。

ペットフードの偽装表示[P.92-93]

『暮らしの手帳・2002年2・3月号』では、「ドッグフードを考える」と題して、
価格の安いレギュラーフードから、ナチュラル志向を謳うプレミアムフードまで
十九品目を独自に分析調査した結果を掲載しています。

ここではエトキシンとBHAを中心に分析していますが、
レギュラーフード六種類のうちどちらも検出されなかったものは、わずか一銘柄だけでした。
また、半生タイプのフードからは基準値の三十七倍ものエトキシキンが検出されています。

さらに問題なのは、プレミアムフードでも九銘柄のうち二銘柄からはエトキシキン、
BHAが検出されているうえ、パッケージには『自然食・合成保存料無添加』と
はっきり謳っているものからもBHAが検出されました。

缶詰と亜鉛中毒[P.106]

輸入物の缶詰の多くは、このコーティング技術がよくありません。
むらがあったり、傷があったりしています。
しかも悪いことに、缶自体の材質が、亜鉛含有量が多いものになっているので、
強度も弱く亜鉛が容易に溶け出してしまうようになっています。

実際に検査をしてみると、
通常の検出値の四倍以上の亜鉛が含有されているケースがあるといいます。
これでは亜鉛中毒になってしまいます。

ナチュラルペットフードショップ[P.156-157]

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