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書籍と雑誌の要約と解説

新版ビタミン・カルシウムでここまで治る

カゼからガン予防説まで病気別活用法

装丁
新版ビタミン・カルシウムでここまで治る 新版ビタミン・カルシウムでここまで治る
田村豊幸(日本大学総合科学研究所教授)
健友館(ヘルスブックス)
ISBN4-87461-228-8
1991/07/22
¥1200
目次
  1. ビタミン、カルシウムと健康
  2. 病気別活用法
  3. 医薬品、健康食品のビタミン剤、カルシウム剤
文献
  • 児玉桂三『最新栄養学㊤』[P.70]

内容

  • どんな消炎剤でもそうですが、ネズミの足を叩くとやがて猛烈に腫れてきますが、クスリをその少し前に与えておく場合のほうが、叩いてから後に与えるより、実に七倍も良く効くのです。[P.25]
  • 大部分が、潜在性低カルシウム症のままで成人になるから、それらの妊婦は、ちょっとしたことで、羊膜出血が発生し、それが蛋白質のシワとして吸収されるとき、胎児のやがて手や足の指になる部分に捲きついて、絞扼輪症候群という指の奇形を誘発する可能性が高いのです。[P.36]
  • ジェームス・ヒルビー博士の講演『子供の非行と栄養学』[P.47]
  • レシチンは頭部障害を回復させる[P.64]
  • ビタミンBもまた強力に動脈硬化を未然に防止することが、愛知医大の柴田幸雄教授によって発見されましたから、やがて大いに使用されることになると思います。[P.87]
  • ビタミンB12(メチコバール)は腰痛を改善させる[P.92]
  • 脳下垂体には体内で最もビタミンEを含んでいるところから、便秘ことに更年期性のものには、ビタミンEも欠かすことができません。[P.114]
  • 疲労を呈する病気[P.118-119]
  • ネズミを強制的に疲労させておいてから、化膿菌を注射すると、疲労していないものに注射したときとは比べものにならないほど早く、しかもたくさん死んでしまうことが証明されています。[P.119]
  • 帝京大学医学部の安田和人教授は、白内障の人の眼に含まれているビタミンCの分量が、正常な人に比べて低いことから、それを与えてみたところ、進行が抑えられて、手術しなくてもすむことがあると述べておられます。[P.120]
  • 大気汚染は鼻毛を伸ばす[P.126]
  • ビタミンBを摂取していると虫歯にならない[P.127-128]
  • 口唇炎、口角炎、舌炎にはビタミンB・ビタミンBが特効薬のようによく働いて治してくれます。[P.129]
  • 永い間口呼吸をしていると、吐く空気の圧力のせいで歯ならびがひどく悪くなり、歯が出てくる傾向になります。[P.131]
  • ピルには二つの飲み方がありますが、いずれにしても、鼻の左右、目の下にひろがった蝶型シミが特有です。を服用すると蝶型のシミができる[P.146]
  • リール黒皮症[P.148]
  • 花粉製剤セルニルトン[P.156]
  • 昭和五十六年三月二日放映のテレビ番組、NHK科学ドキュメント「子供に何かが……多発する骨折」のお手伝いをしたことがあります。[P.166]
  • 蔗糖の生体内カルシウム動態に対する影響[P.247-249]

ジェームス・ヒルビー博士の講演『子供の非行と栄養学』[P.47]

カリフォルニア州バナディーン大学で生物・化学を専攻したジェームス・ヒルビー博士は、
五十八年十月十三日、東京三鷹の市役所と警察署共催の講演会で「子供の非行と栄養学」という題のお話をされました。

それによりますと、オハイオ州では非行防止の目的で、給食に各種の十分な分量のビタミンを加えることによって、
どんどん非行が減っており、その方法が急速に拡がりつつあるというのです。

私たちの祖先は、狩猟や天然に自生している穀物や木の実・果物をとって食べるという食生活に別れを告げ、
農耕者となり、貯蔵や保存方法が考案され、精製したり、調理する方法も覚えました。

その結果、確かに飢えは減り、人口も増えました。
しかし、反面、生命と健康を維持する栄養素が、食物からどんどん失われることになったのです。
(五十八年十月二十日・毎日新聞による)

レシチンは頭部障害を回復させる[P.64]

レシチンは脳細胞の主成分ですが
(昔、ひとだまが燃えると言われたのはこれらしく、脳の約四〇%はレシチンからできています)
アメリカの医学雑誌 Prevention 1983 によりますと、
交通事故で頭部障害をうけ、錯乱状態、記憶消失、学習能力消失などを起こしたものでも、
レシチンを一日に大さじ三杯くらい食べさせていると、約二週間で回復し、
軽度のうつ病にも有効のことがあると言われています。

ビタミンB12(メチコバール)は腰痛を改善させる[P.92]

腰痛は老人でなくとも治りにくいものですが、
新しいビタミンB12ともいうべきメチコバール(エーザイ)錠・カプセルが目立って効力を発揮する例のあることが、
熱心な臨床医師の藤原克彦先生(CLINICIAN Vol.28 No.304,1983)の研究でわかりました。

患者さんは七〇―九五歳までのかたで、X線により変形性脊椎症が認められ、
骨粗鬆がひどいもの一八例、脊椎の圧迫骨折を合併しているもの六例の合計二四人に、
メチコバールを一日六カプセル、ニ週間のんでもらいました。

その結果、六九%に症状のなんらかの改善がみられ、三一%は効果がわかりませんでした。
いちばんよく治った自覚症状は、脱力感と重圧感で、自発痛も半分の人は良くなりました。

疲労を呈する病気[P.118-119]

かなり強く疲労しやすいと訴える患者さんについて、調べたところ、こんなことがわかりました。

糖尿病(めっきり多くなってきましたから、くれぐれもご注意!)、
心臓病、貧血、腎炎、肝臓病、低血圧症、農夫症(農民にみられる強い労働と栄養不足から起こる病気)、
高血圧症(尿に蛋白が出ている)、神経過敏状態、癌の前兆期などが目立っています。

大気汚染は鼻毛を伸ばす[P.126]

悪い空気は鼻毛を伸ばすといわれています。
鼻毛の生えている部分は、広い鼻腔の中のほんの一部分ですが、そこは吸入された空気が最初に衝突するところです。
汚染空気によって、なぜ鼻毛が伸びやすくなるかというと、汚染因子がその付近の粘膜を異常に刺激するために、
これはせめて鼻毛でも伸ばして細胞を保護しなければなるまいと、細胞が反応するようです。

ビタミンBを摂取していると虫歯にならない[P.127-128]

第一に歯の病気といえば虫歯が出てくるわけですが、これが砂糖病の王様であることは、子供でも知っています。
ところが、これほど簡単に砂糖で起こってくる虫歯も、ビタミンBを多量に与えておけば、
サッパリ発生してこないという実験を、実は私がすでに二十年もむかし、報告してあるのです。

ネズミに砂糖水を自由に飲ましておきます。
清涼飲料でも同じことですが、とにかく、そうすると、三ヵ月もたてば、虫歯がゾックリ起こってきます。
しかし、ネズミにビタミンBを注射しておくと、虫歯は起こってこないのです。

なぜでしょうか?

体内に吸収された砂糖は、ピルビン酸という酸を発生しながら排泄されますが、
その化学反応のときビタミンBを必要とするのです。
いいかえると、ビタミンBが十分あれば、
少しくらい砂糖を食べても有害性を発揮できないうちに体外へ排泄されてしまうことが判明しました。
もちろん、このときビタミンBにカルシウムが協力することも、よく知られています。

リール黒皮症[P.148]

中年女性に多いが、まれに男性にも。
顔面に体側性に黒面色の色素沈着を起こすが、その前または同時に発赤、掻痒を訴える。
粗悪油脂化粧品、香料の害が、潜在性のプロテイーン・ビタミンC・E欠乏症、肝不全者に起こったもの。

また、人口甘味剤、抗ヒスタミン剤、抗生物質、ピル、酸性食品、化粧品、タバコ、
農薬(バナナなど)、便秘、貧血の複合的な悪条件からくることもある。

花粉製剤セルニルトン[P.156]

花粉製剤セルニルトンの有効な病気については、次のようでした。

①慢性前立腺炎に使用し、一四例中一〇例有効、三例やや有効。三八例中副作用は認めなかった。
(慶應義塾大学医学部泌尿器科学・大越正秋教授他の報告)

②前立腺肥大症に使用し、二三例中著効九例、有効一二例、無効二例。
副作用は一例に胃部不快感がみられたのみであった。
排尿困難、残尿感、頻尿などの改善したもの、二三例中二一例で九一%にも及んだ。
(昭和大学医学部泌尿器科学・赤坂裕教授他の報告)

③単純性尿道炎に使用し、一九例中一一例有効、六例不変、二例無効であった。
(東京大学医学部泌尿器科学・米瀬泰行講師の報告)

蔗糖の生体内カルシウム動態に対する影響[P.247-249]

私の教室では
「薬物の毒性に関する研究(第三〇報)蔗糖の生体内カルシウム動態に対する影響」
というものを、明薬大出身でちょうど北海道生まれの小林寿美助手に発表してもらいました。

教室では過剰の蔗糖および低カルシウム飼料を摂取させることによる
生体に対する影響として、次のことをすでに報告しています。
それは、蔗糖水を長期間飲んだラットでは、アスピリン潰瘍が増加し、
蔗糖と低カルシウム飼料を同時摂取することによって、さらに憎悪させました。

また、ラット大腿骨強度(ひねり、圧縮、曲げ強度)は、蔗糖摂取により低下し、
腎動脈潅流液のpHが低下するとともに、尿中カルシウム、燐の排泄量が増加し、
代謝性酸血症の病態モデルとしてラットに塩化アンモニウムを投与した実験でも
カルシウム、燐の排泄増加が認められているのです。

そこで今回はラットに一〇パーセント砂糖水を摂取させ、
塩化アンモニウムを与えて代謝性酸血症を起こした群、
および低栄養飼料投与群における蔗糖の生体に対する影響を調べてみたのです。

その結果、まぎれもなく砂糖の摂取が体内のカルシウム保留率を低下させ、
カルシウムの吸収・排泄に影響を与えることがわかりました。
カルシウム、燐の体内保留率は砂糖摂取群および
砂糖・塩化アンモニウム併用群で減少する傾向もわかりました。

低栄養飼料のラットでは、体温、総蛋白が低下し糖質の摂取量が多いため、
コレステロールの増加も認められました。

過剰の澱粉、糖分を摂取することによって、血液と尿のpHが低下することもわかったのです。

これらの異常現象の根本にあるものは、過剰の蔗糖が中間代謝産物である有機酸に変わり、
血液、尿のpHを低下させることによるものです。

ここで問題になるのは、どこから過剰というべきかですが、
考按するに、それはカルシウム量との相関関係であって、
決して一定の量で論じられるべきものでなく、
その点、発癌物質・催奇物質の発癌、催奇量と同じように、
それらを抑制する物質との相関であろうと思っています。
(薬事日報・五十七年九月二十一日より)

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