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書籍と雑誌の要約と解説

ドクターによるワキガ・多汗症・黄ばみの最新治療

ハイブリットマイクロシェーバー法

装丁
ドクターによる ワキガ・多汗症・黄ばみの最新治療 ドクターによる ワキガ・多汗症・黄ばみの最新治療
重本譲(ジョウクリニック院長/日本美容外科学会正会員)
長崎出版
ISBN4-86095-380-5
2010/01/26
¥1200
目次
  1. 「無臭・消臭ブーム」がワキガ治療を難しくしている
    1. 欧米人にとってワキガは性フェロモンの一種!?
    2. 日本では「臭いを発生させない」ことがエチケットであり、マナー
    3. 臭いに対する寛容の心がなくなってきている
    4. 過剰に意識すると「自己臭症」になってしまう
    5. 臭いは目で見ることができない
  2. まず、発汗のメカニズムを考えてみる
    1. なぜ、動物は汗をかくのか
    2. 体温を下げる働きをするふつう汗
    3. フェロモン分泌の働きが推測される「アポクリン汗腺」
    4. 肌にツヤと潤いを与える皮脂
    5. 皮膚の常在菌が汗を分解して臭いのもとになる
    6. ワキガの男女比は女性が60%、男性が40%
    7. 毛深いこととワキガには因果関係が
    8. 食の西洋化がワキガ増大の一因になっている
    9. ストレスや緊張が発汗を促す
    10. 本人が気がつかないことの多いスソワキガの問題とは
    11. 多汗症はワキガ以上にやっかいなもの
    12. 「全身性多汗症」は遺伝によるものもある
    13. 掌が汗びっしょりになる「手掌多汗症」
    14. 強いコンプレックスとなってしまう「足跡多汗症」
    15. 精神性の影響が大きい「味覚性多汗症」
    16. 異常な発汗は専門医に相談すること
    17. 汗をかかないために水分補給をストップするのは危険なこと
  3. 対処療法では限界があるワキガ治療
    1. 原因を取り除けばワキガはなくなるはず
    2. かゆみやかぶれが心配な「製汗剤」
    3. 「殺菌剤」は一時的な処置に過ぎない
    4. かえって悪臭を強くしてしまう「消臭剤」
    5. 食事の制限では限界がある
    6. 腋毛を処理すれば臭いは軽減できる
    7. 麻酔を使用しない限り、無痛はあり得ない
    8. 根本的な治療にはならないエステの施術
    9. 外科手術に優る対処法はない
  4. 根本治療を望むなら、やっぱり手術に
    1. 成功と言えるには、多くのハードルが
    2. 「切除法」には後遺症がつきもの
    3. 高度なテクニックが求められる「せんじょ法」
    4. さらに進化した「皮下組織削除法」
    5. 脂肪吸引技術から派生した「皮下組織吸引法」
    6. 新たにレーザーを使用した手術方法も
    7. 「超音波法」では効果も少なく火傷のおそれも
    8. 半永久的な効果が期待できる「ハイブリッドマイクロシェーバー法」
    9. どれだけアフターケアできるかが、大きなポイント
    10. 「術後臭」のケアまでキチンとできるか
  5. 失敗しないためのクリニック選びとは
    1. チェックポイントを挙げて検討してみる
    2. ファーストコンタクトをおろそかにしない
    3. 心のケアまでも含めたカウンセリングを
    4. カウンセリングと手術は同一人物か
    5. ケース・バイ・ケースに対応できるか
    6. 手術には熟練した技術が求められる
    7. インフォームドコンセントをおざなりにするところは要注意
    8. スタッフを見れば院長の姿勢がかいま見える
    9. 院内の雰囲気も見逃せないポイント
    10. 保障期間が設けられていれば安心できる
    11. ハイブリッドマイクロシェーバー法は、こういう流れで進行する
    12. 積極的な情報収集を
    13. ワキの下のレーザー脱毛をすることで臭いを軽減
  6. ケース・スタディ – 症例に見るワキガ・多汗症の実際
    1. まだまだ多い、美容外科に対する誤解
    2. 結婚式を前にして決意したAさんのケース
    3. 担当替えの現実に奮起したBさんのケース
    4. 陰湿なイジメから逃れるために、治療に踏み切ったCちゃんのケース
    5. 更年期障害の併発症治療から始まったDさんのケース
    6. ワキガが大きなコンプレックスになっていたEさんのケース
    7. 遺伝が強く出てしまったFさんとGさんのケース
  7. ワキガ・多汗症理解のためのQ&A – ジョウ・クリニックのご案内
    1. Q ワキガって、どういうものなのですか?
    2. Q 汗っかきだとワキガになるのですか?
    3. Q 汗を抑えるために、水分をできるだけ控えようと思いますが……。
    4. Q デオドラント剤やエステで十分なのではないですか?
    5. Q 食事の制限や日頃の生活習慣を改善するだけで、臭いを抑えられると聞いたことがありますが、本当でしょうか?
    6. Q カウンセリングは有料ですか?
    7. Q いきなりカウンセリングは不安です。事前に治療のアウトラインでも相談することは可能ですか?
    8. Q カウンセリングは誰がするのですか?
    9. Q カウンセリングでは、どのようなことを聞かれるのですか?
    10. Q ワキガは何歳から治療できますか?
    11. Q これまでほかのクリニックで治療をしたのですが、思ったような効果が現れません。ジョウ・クリニックに移りたいのですが……。
    12. Q 手術は誰がするのですか?
    13. Q ワキガや多汗症の手術はハイブリッドマイクロシェーバー法だけですか?
    14. Q スソワキガで悩んでいるのですが、ジョウ・クリニックで治療できますか?
    15. Q 術後はすぐに動けますか?
    16. Q アフターケアは、どのようになっていますか?
    17. Q 費用は、いくらぐらいでしょうか?
    18. Q どの地域にジョウ・クリニックはありますか?
    19. Q ジョウ・クリニックは土日もやっていますか?

内容

  • 私はこれまで1000例近くものワキガ除去手術を行ってきました。[P.4]
  • ワキガ持ちは男と女、どちらが多いか――ですが、これまでの経験から女性が約90%と、圧倒的な比率になっています。[P.38]
  • 実際はスソワキガであるのに、オリモノ臭や生理臭と混同してしまい、誤った処置法をしていたというケースをよく耳にします。[P.47]
  • 足蹠多汗症の症例[P.55]
  • 塩化アルミニウムは継続的に使用していると効果が減退したり、その部分での発汗は少なくなったものの、それ以外の場所で汗が噴き出すようになったという症例も報告されています。[P.66]
  • 食事を過度にコントロールしたために、それがストレスとなって発汗を促し、かえってワキガを悪化させた、あるいは多汗症になってしまったという症例もあるほどです。[P.70]
  • レーザーを使用したワキガ治療もあります。[P.92]
  • 限定した周波数を使用することで汗腺類にのみダメージを与え、ほかの血管や神経、組織を傷つけることがないとアピールしていますが、実際には汗腺を破壊するほど超音波をあてると、発生した熱によって皮膚が火傷をしたり、組織内水腫の合併症が発生したとの報告も寄せられており、これも完璧なワキガ治療といえません。[P.93]
  • ハイブリッドマイクロシェーバー法[P.94]
  • 一部の患者さんに「術後臭」と呼ばれる症状を訴える方がいらっしゃいます。これはワキガはなくなったものの、スソワキガや全身のアポクリン汗腺から分泌される汗の臭いが気になってしまうという現象です。[P.99]
  • ワキガの症例(クレーム)[P.140-146]
  • ワキガの症例(医療過誤)[P.154-156]
  • Fさんが食卓に向かうとご主人のワキガ臭とそれらが混じって、とても食事が喉を通りません。[P.160]
  • 当院へ来られる患者さんの半数近くが、他院で納得できなかった方々となっています。[P.171]
  • ジョウ・クリニックの院長は美容外科分野で15年以上の豊富な経験と実績をもち、その経験と実績をもとに最新の機器・手術法を院長が自ら体験して導入しています。[P.172]
  • あくまでも目安としてハイブリッドマイクロシェーバー法で36万7500円~となります。[P.175]

足蹠多汗症の症例[P.55]

ある会社員の方から「目をかけてくれていた上司が自宅に招待してくれたんですが、
恥ずかしくて家に上がることができなかった」という話を聞いたことがあります。

その方は重度の足蹠多汗症で、夏場は夕方になると靴のなかで
「ちゃぷん、ちゃぷん」と音がするほど汗をかいてしまうとおっしゃっていました。

ハイブリッドマイクロシェーバー法[P.94]

ハイブリッドマイクロシェーバー法とは、
従来のマイクロシェーバー法を改良して神経と血管を選択的に温存し、
臭いの原因組織を目で一つひとつ確認しながら丁寧に取り除く、
今までの治療法を格段に改良した、身体に優しいワキガ・多汗症・黄ばみの専門治療法です。

ハイブリッドマイクロシェーバー法は、
脇の下に局所麻酔をしてから5ミリほど切開し、特殊な管を挿入します。
管内のカッターが汗腺を切除するのと同時に、吸引するという画期的な方法で、
ワキガの原因となる汗腺を残さず除去することができます。

ハイブリッドマイクロシェーバー法によるワキガ治療の最大のメリットは、
アポクリン汗腺を根こそぎ除去するという細密な手術でありながら、
切開する長さが5ミリ程度ということにより傷痕が小さく、術後の回復が早いことです。

手術時間は片方で1時間ほどで、入院の必要はなく、日帰り治療が可能です。

さらに、術後の肩や腕を挙げる運動制限期間も2週間程度でよく、
術後の通院も少ない回数で済みます。

ワキガの症例(クレーム)[P.140-146]

Bさんは30代の前半の男性で、見るからに体育会系のがっしりしたからだをしています。
学生時代はラグビーの選手だったということで、お顔もなかなか精悍なものでした。

仕事は印刷会社の営業で、都内の複数の出版社を担当されています。
当院にいらしたBさんをカウンセリングしました。

開口一番、Bさんは「汗と臭いをなんとかしてほしいんです」と、強い口調でおっしゃいます。
そのお顔は真剣そのものでした。
話を進めていくと、Bさんの取引先から「担当を代えてほしい」と申し入れがあったということです。

その理由について、Bさんの上司がたずねると、
取引先の担当者であるS課長は「いや、ちょっとね」と口をにごします。

上司にしてみれば、Bさんがどんな失敗をしたのかと心配なって先方を訪ねると、
S課長は「Bさんはよくやってくれているんで感謝しているんですが、
……臭いがね。困っているんですよ」と申し訳なさそうに言ったといいます。

その出版社は女性が多く、近代的なオフィスということです。
社内禁煙は徹底しており、オフィス内はクリーンな環境が自慢だとか。

そこにBさんが現れると、空気が一変してしまうといいます。
近くをとおりかかっただけで強い臭いが感じられ、
ワイシャツを汗びっしょりにしているBさんを見ると、
気持ちが悪くなってしまうと複数の女性社員から訴えがあったというのです。

「Bさんは仕事ができる人なんで、私としてはこのまま担当でいてほしいんだけど、
女性社員の声も無視できなくて」

とS課長が困ったように言われたとか。

気になった上司は、ほかの取引先にも顔を出したところ、
担当を代えてくれという申し入れはなかったものの、
どこもBさんの臭いと多汗には閉口している様子です。
そこで、このまま理由を説明せずに担当替えをしてもBさんが納得しないだろうと、
上司はBさんを呼び出して、「なんとかならないか」と言ったそうです。

Bさんは大きなショックを受けました。

学生時代は男ばかりで、皆が揃って汗臭く、
「男が汗臭いのは当たり前」と思っていたからです。
社会人になっても、そうしたお友達と集まってはお酒を飲んでいたために、
自分の臭いや汗が周囲に不快感を与えているなんて思ってもいなかったといいます。

しかし、それから複数の友人と集まって飲んだとき、
「取引先から臭いっていわれて、担当から外されそうなんだ」
と打ち明けたところ、友人たちは「やっぱり」というような顔をしたそうです。

Bさんが気づかなかっただけで、
周囲は以前からBさんの臭いのことを困ったものだと思っていたといいます。

「お前の臭いは汗臭いっていうんじゃなくって、なんかネギが腐ったような臭いなんだよな」

ここでもBさんはショックを受けます。

皆、同じように汗臭いと思っていたのに、
自分だけが他人とは異なる悪臭を放っていたということですから。

<中略>

私がカウンセリングしたところ、臭いはそれほど強いようには感じられませんでした。
しかし、脇の下にガーゼを当てて拭き取ったところ、ネギのような臭いがします。
Bさんはワキガよりも多汗症体質が強いため、臭いが拡散しているものと判断できました。

ワキガの症例(医療過誤)[P.154-156]

Eさんは豊胸手術を希望されて、当院を訪ねてこられました。

しかし、カウンセリングの際に向き合ったところ、こちらの目が痛くなるほどのワキガ臭です。
ここまで強いワキガ臭は日本人で珍しく、ワキガ体質というレベルではなく、
はっきりと脇臭症と診断できるほどのものでした。

そこで、豊胸手術に関するカウンセリングを終えた後、

「当院ではワキガ治療もしていますが……」

と申し上げたところ、Eさんは途端に顔を曇らせます。
そして、小さな声で「ワキガ治療はもういいです」とおっしゃいます。
これは、なにか事情があるなと直感しました。

それから話題を変えて、豊胸手術の事前準備について話を進めていたところ、
不意にEさんは「ワキガは治らないでしょう」とおっしゃいます。

私は気になって「どういうことですか」と聞くと、
これまでの失敗の数々をEさんは語ってくれました。

Eさんは、強いワキガがあることを自覚されておられ、
これまでもデオドラント剤やエステ、美容外科で各種のワキガ除去法を試されたとおっしゃいます。
しかし、そのどれもが効果がなく、ひどい結果に終わってしまったとか。
そこで、手術痕を拝見することになりました。

まず、両脇とも小さな火傷痕が散らばっているほか、全体的に黒ずみが目立ちます。
さらには穿孔と呼ばれる小さな穴の痕が認められました。
明らかな治療ミスで、小さな火傷痕は超音波法によるもの、
黒ずみや穿孔は皮下組織削除法によるものと思われます。

超音波療法は安全性の高い手術法なのですが、
施術医の腕が未熟だと超音波が同じ部分に集中してしまって、火傷を負う危険性があります。
Eさんの火傷痕は典型的な超音波療法の失敗だと判明したのです。

つぎに黒ずみと穿孔ですが、皮下組織削除法はメスで脇の下に切れ目を入れて、
T字のヒゲそり様の器具を挿入し、ローラーのガイドに沿って皮膚の裏側を薄く削っていきます。

アポクリン汗腺のみの削除は比較的容易なのですが、
多汗症を併発している場合はエクリン汗腺も同時に削除することになります。
ところが、エクリン汗腺は皮膚表面に近いため、皮膚の裏側を薄く削除しなければなりません。

これには高度なテクニックが要求されるのですが、
技術が未熟だと薄く削り過ぎて皮膚が黒ずんでしまうのです。
さらに、削り過ぎると皮膚の裏側から穴を開けてしまいます。
その結果、穿孔を引き起こしてしまうのです。

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