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書籍と雑誌の要約と解説

食べさせてはいけない!

ペットフードの恐ろしい話

装丁
食べさせてはいけない! 食べさせてはいけない!
FOOD PETS DIE FOR : Shocking Facts about Pet Food
アン・N・マーティン
Ann N.Martin
北垣憲仁(都留文化大学大学院地域交流研究センター講師)
白揚社
ISBN4-8269-9037-0
2003/12/25
¥1800
目次
  1. ペットフード裁判
  2. ペットフードには死んだペットも入っている
  3. 狂牛病とペットの恐ろしい関係
  4. 「肉」「炭水化物」「繊維」の正体 – ラベルを読み解く
  5. ペットフードの隠れた危険 – 薬物、重金属、農薬、病原体
  6. ペットフード規制のお寒い現状
  7. ペットの健康を保つ簡単レシピと役立つヒント
  8. 消費者として何ができるか

内容

  1. ペットフードの原料には死んだペットが入っている[P.32-39]
  2. バルビツールは残留する[P.44]
  3. ミートミールの原価[P.86]
  4. ツナ・ジャンキー[P.91-92]
  5. 猫の甲状腺腫瘍とキャットフード[P.98-99]
  6. ネコ泌尿器症候群とキャットフード[P.100]
  7. 4D死亡事件[P.125]
  8. アメリカの家禽の60%以上は細菌に汚染されている[P.125-126]
  9. ペットフードの消化給餌試験には欠陥がある[P.150]
  10. 獣医学部はペットフード会社と癒着している[P.156]
  11. キャサリン・オドリスコールの手作り食実験[P.157]
  12. ビタミンCは犬と猫にも必要[P.163-164]
  13. ノミよけ首輪と皮膚炎[P.204]
  14. ノミよけパウダー死亡事件[P.205]
  15. 犬のリンパ腫と除草剤[P.207-208]

ペットフードの原料には死んだペットが入っている[P.32-39]

ペットフードのなかにペットの肉が?
まさか、とあなたは言うでしょうか。でもこれは本当の話なのです。
レンダリング工場(訳注=死んだ動物を溶かして脂肪などを採る工場)で
処理されたコンパニオン・アニマルの死体は、
ペットフードと家畜飼料の双方に使われるもうひとつのタンパク源なのです。

わたしが市販のペットフードで使われている材料を調べ始めたとき、
アメリカの獣医はペットフードにペットの肉を使うのはごくふつうの行為だと教えてくれました。
コンパニオン・アニマルをレンダリング工場に送るのは、
安楽死させられたペットの処分を安上がりにすます手だてなのです。

  1. サンフランシスコ・クロニクル紙の証言[P.33]
  2. オンタリオ州農務食品局の証言[P.35]
  3. アレックス・クーチュア社の証言[P.36]
  4. ケベック州農務局の証言[P.37]
  5. アメリカ動物虐待防止協会の証言[P.38-39]
  6. ロサンゼルス市衛生課とダーリング・インターナショナルの証言[P.39]
サンフランシスコ・クロニクル紙の証言[P.33]

「サンフランシスコ・クロニクル」紙の記者のジョン・エックハウスは、
カリフォルニアでのコンパニオン・アニマルのレンダリング処理に関する
二編の暴露記事を書いています。
こうした行為をペットフード会社がいかに激しく否定するかを述べているのですが、
レンダリング会社の従業員はつぎのように打ち明けたと書いてあります。
「会社では、死んだペットをレンダリング処理して、
ペットフード会社へ売る製品にする、ということがごくふつうに行われている1。」

John Eckhouse,”How Your Dogs and Cats Get Recycled Into Pet Food,”San Francisco Chronicle,February 19,1990.

オンタリオ州農務食品局の証言[P.35]

「特別な要請」があった場合と、「ペットの飼い主あるいは動物病院が火葬の費用を
支払った」場合をのぞいて、ペットはレンダリング処理されていたのです。
わたしは地元の獣医たちにもう一度連絡をとってみました。
すると誰一人としてペットを火葬にするためのお金を支払っていないことがわかりました。
標準の料金(二〇ドルから。その動物のサイズによる)は
その動物の処理に対してのもので、火葬代は含まれていませんでした。

オンタリオ州農務食品局(オンタリオ州ロンドン)からの書簡(1992年7月10日)

アレックス・クーチュア社の証言[P.36]

はじめにわたしがたずねた質問はこうです。
ネコやイヌはたとえば家畜や轢死体といったほかの原材料とともに加工処理されるのですか?
工場の所有者の答えはイエスでした。
つづけて聞いてみました。
ペットフード会社はこのレンダリング工場で処理された原材料を購入していますか?
彼の答えはふたたびイエスでした。

アレックス・クーチュア社(ケベック)からの書簡(1992年7月15日)

ケベック州農務局の証言[P.37]

ケベック州の農務局と連絡をとり、こうした行為がじっさいになされているのか確かめてみました。
たどたどしい英語で担当者が次のように手紙に書いています。
「死んだ動物は、内臓や骨、脂肪とともに一一五℃で二〇分間加熱処理される。
また、イヌやネコの死体から毛皮を剥がない5。」
のちにアメリカとカンダの両国で調査したところ、
ペットにつけられている首輪や認識票、ノミ駆除用首輪、
そして梱包用のプラスティック製の袋までもが
レンダリング工場に送られる前にはずされていないことを知りました。

ケベック州政府からの書簡(1992年8月14日)

アメリカ動物虐待防止協会の証言[P.38-39]

「ニューヨーク・タイムズ」紙は一九九七年三月の記事でつぎのように書いています。

「アメリカのレンダリング工場では、廃棄された原料を毎日四五〇トン集める。
恐ろしいことに、四肢や頭、胃、腸、蹄、脊髄、尾、脂肪、骨、羽、なんでも混合してしまう。
……毎年およそ六〇〇万から七〇〇万頭のイヌやネコが動物収容施設で殺されている。」
ニューヨーク市にあるアメリカ動物虐待防止協会の広報担当者、ジェフ・フレイスはそう述べる。

ロサンゼルス市衛生課とダーリング・インターナショナルの証言[P.39]

ロサンゼルス市衛生課の広報担当者、チャック・エリスによると、
同市では、安楽死させられたイヌとネコが毎月二〇〇トン、
同市にあるウェストコースト・レンダリングに送られているという。

<中略>

「ペットフード会社は、
イヌやネコをすりつぶすレンダリング業者から肉や骨粉を購入しないよう努めている。」
そう語るのは、ダラスの大手レンダリング工場、ダーリング・インターナショナルの
社長を務めるダグ・アンダーソン氏。
「わたしたちは、コンパニオン・アニマルの死体の受け入れはしていない」と語る。
「だが、どんなものもレンダリング処理している小規模な工場がいまだに数多くある6。」

Sandra Blakeslee,”Disease Fear Prompts New Look at Rendering,”New York Times,March 11,1997.

バルビツールは残留する[P.44]

ミネソタ大学で行われた研究では、ペントバルビタールナトリウムは
レンダリング処理のあとも分解せずに残る、と指摘されました12
この研究では、あるイヌが子ウシの胸部の臓器を食べたあとで
ペントバルビタールの中毒症状を示した一つの事例に注目しています。
子ウシの腎臓のペントバルビタールの量は、二〇分間煮たあとでも減少しませんでした。

John J.O’Connor,DVM,MPH;Clarence M.Stpwe,VMD,phD;
Robert R.Rbinson,BVSc,MPH,PhD,”Fate of Sodium Pentrobarbital in Rendered
Material.”Am J Vet Res,Vol.46,No.8,August 1995,pp.1721,1723.

ミートミールの原価[P.86]

一九九六年、ペットフード会社がレンダリング工場から購入する
この「良質」の原料の価格をわたしは調べることにしました。
一市民が電話をかけただけでは欲しい情報は引き出せないとわかっていたので、
自分でペットフード会社を設立しようとしていることにしました。
わたしの会社では良質のペットフードをつくりたいのだと言って、
カナダのレンダリング工場とアメリカのレンダリング工場に肉副産物と
ミートミールの値段をたずねてみました。
連絡をとったどちらの施設も、喜んで関連情報を提供してくれました。
わたしの会社はじつに小さく、製造をはじめるにあたってあまり多くの原料はいらない、
と伝えましたから、大きな多国籍企業が買うときに比べて価格は高かったと思います。
肉骨粉は、五〇パーセント以上のタンパク質、一二パーセントの脂肪、
八パーセントのカルシウム、八パーセントの水分、四パーセントのリン、
三〇パーセントの灰分という組成のものを、この小企業でも一ポンド
(約四五四グラム)あたり一二セント(カナダ)以下で買えました。

ダーリング・インターナショナル(テキサス州アーヴィング)からの書簡(1996年4月1日)

肉副産物の価格はまちまちです。内臓は一ポンドあたり二一セントで売られ、
食肉用子牛肉は一ポンドあたり二二セント、肺は一ポンドあたりたった一二セントでした。

バイープロ・マーケティング・リミテッド(オンタリオ州ハリストン)からの書簡(1996年4月1日)

ツナ・ジャンキー[P.91-92]

『新しい自然なネコ』という本のなかで、
著者のアニトラ・フレーザーは「ツナ・ジャンキー」について述べています。
これは、獣医がツナのとりこになったネコを指して使う言葉です。
フレーザーによると、「缶詰の植物性油はネコの体内からビタミンEを奪い、
そうなるとネコは脂肪組織炎と呼ばれる状態に陥る可能性がある」。
脂肪組織炎の症状は、極端なまでに神経質になり、さわられると激しい痛みを感じます。
食餌のビタミンEが欠けると、神経終末が敏感になり、貧血や心臓病も引き起こしかねません。

猫の甲状腺腫瘍とキャットフード[P.98-99]

一九九三年、キャットフードに過剰なヨウ素が含まれているとわかったことがあります。
調査で、ニューヨークのネコが
三〇〇匹に一匹の割合で甲状腺腫瘍に苦しんでいる事実が明らかになったのです。
つまり、全米六二〇〇万匹のネコのうち、一年に二〇万匹の症例があるということです25

“Odds and Ends,” Wall’Street Journal,April 18,1993

カンザスシティーに本拠があるアイオメイト社のボブ・パーキーは、
「ヨウ素の量は一定しません。これは典型的なペットフード製造過程では
結晶性のヨウ素をうまく混ぜることができず、安定させることができないためですが、
これがネコの甲状腺機能亢進症やイヌの甲状腺機能低下症といった
ヨウ素関連の問題の主要な要因だと考えます26」と述べています。

“Iodine Levels Blamed for Tumors,” Petfood Industry,July/August 1996.

ネコ泌尿器症候群とキャットフード[P.100]

この病気の原因は、高濃度の灰分、高濃度のリン、そして何人かの獣医によると、
市販のペットフードに含まれている高濃度のマグネシウムとされています。

これらのペットフードは、栄養満点だ、バランスがとれている、と宣伝されているのに、
現実には、わたしたちのペットに数々の健康問題を起こさせ、死にいたらしめているのです。
ワイソング博士は、
「栄養満点でバランスがとれている」食餌をつぎのように適切に説明しています。
「規制機関が会議を招集して、
どの栄養分がどのくらいあれば一〇〇パーセント完全なのかを
決めるたびに、いつもあとから議論が起こり、基準がコロコロ変わる。
このことは、彼らが以前に主張していたものが
『栄養面で一〇〇パーセント完全』ではなかったことを証明しているだけでなく、
彼らが今一〇〇パーセント完全だと主張しているものにも
大いに疑いの目を向けるべきであるということも物語っている。」

4D死亡事件[P.125]

数年前、ミネソタのあるネコ飼育所で発生した伝染病は
サルモネラ菌とネズミチフス菌によるものだった。
六か月間にネコが大量に死に、最終的には全頭処分という決定が下された。
感染源はおそらく餌として与えられた「4D]と言われる肉
(死亡した家畜、死にかけている家畜、病気の家畜、衰弱している家畜の肉)である。
この特定の製品からサルモネラ菌が分離されたからである13

Jeff Bender and Ashley Robinson,”Health Concerns Relating to the Feeding of
Raw Meat to Companion and Performance Animals,”
Paper,University of Minnesota:Department of Clinical and Population Sciences,1994.

アメリカの家禽の60%以上は細菌に汚染されている[P.125-126]

非営利団体ファーム・サンクチュアリによる調査資料はこう述べています。
「アメリカの家禽類の少なくとも六〇パーセントは、サルモネラ菌、
カンピロバクター、大腸菌、その他の微生物に汚染されている。
汚染された家禽が原因で毎年六五〇万人が病気にかかり、
少なくとも一〇〇〇人が死んでいる14。」
肉はしっかりと火を通すよう言われるのはこのためです。

Farm Sanctuary,”Super Birds and Super Problems,”Brochure,Fall 1996.

ペットフードの消化給餌試験には欠陥がある[P.150]

CVMAは自らが保障するフードに関して「消化給餌試験」を行っています。
これらの給餌試験は、アメリカと同じで、二六週間以上はなされません25
三〇年間ペットをペットを飼ってきたわたしは、
ペットが特定のフードを食べるようになって数か月では、
あるいはニ、三年くらいたっても食餌に関する問題は出ないことがあると気づきました。
腎臓病、肝疾患、心臓病、ガンその他の問題が体内で進行していても、すぐにはそれとわかりません。
二六週では、フードがイヌやネコにもたらすかもしれない長期にわたる
影響を正確に指摘することはできないのです。

The Canadian Veterinary Medical Association,Pet Food Certification Program,1989.

獣医学部はペットフード会社と癒着している[P.156]

栄養面から見たペットの健康に関して、獣医はどれほど知っているのでしょうか。
多くの大学の獣医学部に質問したところ、学生が四、五年在籍するあいだに、
普通は一、二週間の短期栄養学コースを受けるとわかりました。
栄養学コースのほとんどは、なんとペットフード会社の栄養士が教えてくれています。
獣医学部はペットフード会社から助成金を受け取ってもいます。
イヌ科やネコ科の栄養についてほとんどわかっていないこうした獣医の多くが、
仕事をするなかでペットフードを売っているのです。
もちろん、クリニックがペットフードを売る前に、会社の担当者が短期コースを設け、
栄養が完全でバランスがいいというペットフードのありがたみを獣医に概説するのでしょう。

キャサリン・オドリスコールの手作り食実験[P.157]

一九九五年にジャーナリストで動物愛好家のキャサリン・オドリスコールは、
システムアナリストである夫のジョン・ワットと、「イヌの健康調査」を実施しました。
一二六匹のイヌに六か月以上、手作りの食餌を与えたのです。
その結果は驚くべきものでした。
見てとれる変化として、精力と活動性が増し、
歯や歯肉、皮膚がよくなり、体重が増え、行動が改善されました。
また、ノミがつきにくくなり、食欲が増し、消化不良が改善され、耳がもっと聞こえるようになり、
獣医にかかる回数が七三パーセント減少するという効果が報告されました。
手作りの食餌をたった数週間しかとらなかったイヌにも、改善が見られました2

Catherine O’Driscoll and John Watt,Canine Health Census,Langor,Derbusjore England,1996.

ビタミンCは犬と猫にも必要[P.163-164]

栄養学を身につけた獣医によれば、イヌやネコはビタミンCを生成できるものの、
ストレスや病気、感染によって、ビタミンの供給量が減少することがわかっています。
このビタミンは免疫システムを健康な状態に保ち、したがって細菌の感染を防ぎます。
イヌは年をとるにつれ、ビタミンの生成量が減少していきます。
ウェンデル・ベルフィールド医師は、老化や退行性の変化に対するビタミンCの使用について、
そしてペットの食餌にこのサプリメントを加えることで得られる
すばらしい結果に関して詳しく述べています。
ベルフィールド医師が勧めるビタミンC摂取量は次のとおりです。

小型犬 500~1500ミリグラム
中型犬 1500~3000ミリグラム
大型犬 3000~6000ミリグラム
超大型犬 6000~7500ミリグラム

ノミよけ首輪と皮膚炎[P.204]

宣伝されているノミよけ首輪は、絶対にペットにつけてはなりません。
ひどいアレルギーの原因になりうるからです。
わたしは、ノミよけ首輪をつけて数日しかたっていないのに、
首元の皮がすりむけているネコを何匹も見かけたことがあります。
この首輪は神経ガスを含んでいるのです。
血流に入り込んで数えきれないほどの問題を引き起こすガスで、死をもたらすこともあります。

ノミよけパウダー死亡事件[P.205]

わたしはノミよけパウダーをネコに使ったことがあります。
この製品には、ロテノンとジクロロフェンが入っていました。
はじめてネコにまぶしたときは、ほんのわずかしか使いませんでした。
何かを毛にすり込まれるのを嫌がるようだったからです。
一週間後、説明書どおりに再びその製品を使ってみました。
ネコがみなよだれを垂れはじめ、二四時間のうちに、
わたしのウィスパーは具合がとても悪くなったのです。
ウィスパーは腎不全で二週間後に死にました。

除草剤と犬のリンパ腫[P.207-208]

わたしたちは有毒物質を話題にしているのですが、家の持ち主や芝の管理会社が使っている除草剤、
2、4-ジクロロフェノキシ酢酸(2、4-D)は、イヌ科の悪性リンパ腫と関係があるとされています。
この研究に取り組んだのはアメリカ国立ガン研究所です。報告書にはこうあります。
「イヌ科のリンパ腫のリスクは、年四回以上の2、4-Dの塗布で倍増した。
この除草剤は、人間のホジキン病についても、その原因として関係があるとされている11。」

Howard M.Hayes,Robert E.Tarone,Kenneth P.Cantor,Carl R.Jessen,
Dennis M.McCurnin,Ralph C.Richardson,”2,4-Dichlorphenoxyacetic Acid,”
Jornal of the National Cancer Institute,Vol.83,No.17,September 4,1991.

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