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書籍と雑誌の要約と解説

牛乳は完全栄養食品ではない

牛乳がもたらす自閉症様症状

装丁
牛乳は完全栄養食品ではない 牛乳は完全栄養食品ではない
岩佐京子
星雲社
ISBN4-7952-4871-0
1988/07/20
¥1000
目次
  1. 日本の牛乳の実態
    1. 母親の中にある牛乳信仰
    2. 牛乳は“完全栄養食品”であるという考えはどこから来たか
    3. 飲まそうと思えばいくらでも飲ませられる時代が来た
    4. 平均値にごまかされてはいけない
    5. 高温殺菌でいつの間にか変わってしまった牛乳の栄養
    6. ほとんどないビタミンC、D、E
    7. ホモジナイズドで脂溶性ビタミンは減ったりなくなってしまう
    8. 牛乳には微量必須ミネラルの半分以上がない
    9. 牛乳を大量に飲むと胃酸が中和されてしまう
    10. 母乳が出ない場合は、牛乳ではなく、粉ミルクを
  2. 大量の牛乳を飲んで
    1. 大量の牛乳を飲めば、すべての子どもがおかしくなるわけではないが
    2. 妊娠中に毎日1000㏄の牛乳を飲んで脳性まひと知恵遅れに
    3. 母乳を出すために、牛乳をたくさん飲んだのにことば遅れと落着のない子に
    4. 1歳すぎから牛乳を与え体は大きくなったが、ことばが出ず
    5. 3歳まで牛乳のみで育ち、入園しても泣くばかり
    6. 牛乳1000㏄飲んで、意欲なし
    7. 毎朝、牛乳とパンばかりで保育園では自由遊びができず
    8. 給食の牛乳を強制されて、登校拒否寸前に
    9. 牛乳の飲み過ぎは幼児の貧血招く 臨床血液学会で発表
    10. 牛乳のメリットは背が伸びること
文献
  • 雁屋哲『美味しんぼ・第82話』[P.17]
  • 女子栄養大学『四訂食品成分表』[P.23]
  • 足立達『牛乳 – 生乳から乳製品まで』[P.25]

内容

  1. そんなに大量に飲んでいるわけではない子も含めて、牛乳を飲むことを一切禁止すると、1ヵ月から2ヵ月で偏食が直り、落着が出たり、呼ぶと振向いたり、ことばが出てきたり、さまざまな改善が見られ、半年も牛乳なしの生活を続けると、非常によくことばをしゃべってくる子が出たのです。[P.3]
  2. 牛乳は、“完全栄養食品”であるという考えは、どこから出てきたのでしょうか。これを調べていきましたら、これはなんと、紀元前400年前後のギリシャの医者、ヒポクラテスが、「乳は、最も完全に近い食物である」と述べたことに始まっているのです。[P.4]
  3. 北海道や関東は消費量が高いのですが、北陸や九州は低くなっています。[P.12]
  4. 牛乳漬けの子供たち[P.13_64]
  5. 昭和59年には、スエーデンでは、白血病患者には血清中のアルミニウムが多いことがわかったという理由で、アルミニウムの調理器具の使用が禁止になっています。[P.41]
  6. 牛乳のアルミニウム汚染[P.41-42]
  7. 粉ミルクよりも牛乳の方が良いと思う親[P.45]
  8. どちらかというと、御飯やいもなどの炭水化物をたくさん食べた方が母乳はたくさん出ます。[P.59]
  9. 乳児湿疹は牛乳を止めると治る[P.60]
  10. いままでに扱ったケースのうち、2歳過ぎで、ことばのまったく出ていない自閉症児の場合、牛乳を1日500~1000㏄飲んでいたケースでは、その後の経過が非常に悪く、落着が出たり、ことばの理解力は進んでも、ことばが出ないケースがほとんどです。[P.63]
  11. アトピー性皮膚炎などは、牛乳を飲むことを一切やめて3ヵ月位たつと、ほとんどのケースは皮膚がきれいになります。[P.64]
  12. 牛乳有害説を信じない親[P.68]
  13. この子どもは、色が真白で、日本人とは思えないような白さです。牛乳だけで育った子どもに、よくこうした色の真白な子どもを見かけます。[P.68]
  14. 牛乳を飲まない生徒を殴る教師[P.84]
  15. 北海道小樽市立病院の牛乳貧血症例[P.85-86]

牛乳漬けの子供たち[P.13_64]

牛乳以外には菓子類やインスタント・ラーメンしか食べない子どもや、
中には3歳まで牛乳以外にはまったく何も食べていない子どもなどがいて、
牛乳が摂取カロリーの80%から100%の子どもさえいるのです。

*   *   *

牛乳はよい物だという頭があるので、朝、昼、晩の食事のたびに、
お茶代わりに与えるとか、午前・午後のおやつの時に与えるとかで、
1日に何度も与えている家庭も多いようです。

また、できるだけたくさん飲ませたいと思うものですから、
牛乳を冷蔵庫に入れておいて、子どもの好きな時に、
好きなだけ飲ませるという家庭もたくさんあります。
特に夏は、水を飲むなら、栄養のある牛乳を飲みなさいといって、
冷蔵庫に1000㏄入りのパックを何本も入れてある家庭もあります。

牛乳のアルミニウム汚染[P.41-42]

1年半の間、私は、自閉症児の毛髪分析に取り組み、
100人以上のデーターを集めましたが、
全体としてこの有害ミネラルであるアルミニウムが非常に多く、
いったいこれはどこから体内に入ってくるのだろうと思いました。

自閉症児の毛髪分析をした中で、例外的に、何人かの子どもが、
このアルミニウムが非常に少なかったので、
「赤ちゃん時代は、何を飲ませましたか?」と聞きましたら、
「うちは豆乳です。粉ミルクも、牛乳もやっていません」という答えが、
3人から返ってきました。

とすると、どうも牛乳があやしいと思い、
牛乳と粉ミルクのミネラルを分析してみたところ、
案の定、アルミニウムが入っていることがわかりました。

粉ミルクよりも牛乳の方が良いと思う親[P.45]

多くの親は、離乳の終わる1歳ごろから、粉ミルクを牛乳に切替えているのですが、
中には、生後5ヵ月とか6ヵ月から牛乳を飲ませている親もいるのです。
それも、母乳の代わりに、ということで、牛乳だけを1日に600㏄、800㏄と飲ませているのです。

「どうしてですか?」と聞くと、ひとりは、
「生後5ヵ月の時に下痢をして、小児科医に相談したら、
『それなら、牛乳を飲ませなさい』といわれたので、
2ヵ月間位牛乳だけで育てました」というのです。
もうひとりは、「だって、粉ミルクというのは、
加工食品じゃないですか。それなら加工してない牛乳の方がいいと思って、
母乳が出なくなったんで、牛乳を飲ませたんです。
牛乳は、完全栄養食品だから、母乳の代わりにいいと思って飲ませてきました」というのです。

乳児湿疹は牛乳を止めると治る[P.60]

授乳中に400㏄以上の牛乳を飲んでいる場合、
その子どもにアトピー性皮膚炎や湿疹がよく見られます。

これは、前の章で述べたように、うまく消化されなかった牛乳のタンパク質が、
母乳を通じて赤ちゃんに入り、そこでアレルギーをひきおこすのです。

また、赤ちゃんに見られる脂漏性湿疹は、
母親が牛乳を飲むのをやめると、きれいに治ります。
これは、うまく消化されなかった牛乳の脂肪が、母乳を通じて赤ちゃんに入るのですが、
赤ちゃんの方は、この脂肪を消化するだけの機能がまだ発達していないために、
皮膚から脂肪が吹き出してきて、黄色いかさぶたのようになるのです。

「母乳なんでも相談」という相談室を開設した助産婦たちの報告を見ても、
カロリーや栄養の取り過ぎで、母乳が出なかったり、
出ても「くさりちち」ともいうべきヘドロ状の乳汁がたまって
乳腺炎を起こしている母親が多かったとのこと。
また、牛乳、チーズ、バターなどの乳製品を食事から一切断つように指導すると、
赤ちゃんの湿疹が消えたり、
イライラして泣くことが減ったりすることが確かめられたということです。

牛乳有害説を信じない親[P.68]

親に「どうか牛乳は一切与えないで下さい。
1週間は、牛乳を欲しがって泣くと思いますが、
それを過ぎれば、御飯やおかずを食べるようになります。
このまま牛乳だけで育てれば、ことばもわずかしか出なくて、
重度の知恵遅れになりますよ」といいましたが、
「だって、牛乳は完全栄養食品じゃないんですか? 
牛乳だけ飲んでいれば、栄養は足りるんじゃないですか」ということで、
やめる気はないようでした。

牛乳を飲まない生徒を殴る教師[P.84]

「給食の牛乳を飲まなかったら、担任の先生が、『絶対飲め!』といって、なぐったらしい。
本人は、怖いから学校へ行きたくないといって、うちから出ない。どうしたらいいだろう」とのこと。

北海道小樽市立病院の牛乳貧血症例[P.85-86]

牛乳を多量に飲ませると固形の食事がおろそかになり、
鉄欠乏性貧血になるという小児の“牛乳貧血”の症例が、
24日熊本市で開かれた臨床血液学会で、
北海道小樽市立小樽病院の松本隆任(たかひで)医師らのグループによって発表された。

発表は同病院に入院した重症の4例だけだが、
入院に至らない軽症児は多数いると同医師はみており
「離乳期以降、安易に牛乳に頼らず根気よく固形食を食べさせる努力をしてほしい」
と母親らに注意を呼び掛けている。

同病院に入院した3歳の男児の場合、生後9ヵ月から、1日約500㏄の牛乳を飲ませ始め、
1歳からは1日1000㏄に増量、その後顔色が悪くなり、
2歳11ヵ月には血色素(ヘモグロビン)値が血液100㏄中6.4gと
正常値(12~16g)の半分になっていた。

また9歳の女児は7歳過ぎから牛乳を1日1000㏄以上も飲み始め、
8歳児にはヘモグロビン値が5.6gになり、全身けん怠を訴えた。
鉄剤服用で一時良くなったが、牛乳中心の食生活は改まらず9歳時に貧血が再発。
入院時にはヘモグロビン値が4.7gまで下がっていた。

4例に共通するのは牛乳の多飲により、
ご飯、おかずが食べられないという食生活のパターンが習慣化し、なかなか変更できない点。
1歳未満の離乳期に子供が離乳食を食べないために、
安易に“栄養十分”の牛乳を与える例が多いという。

新生児は母親からの鉄分を持っているが、6ヵ月過ぎれば食事からの補給が必要。
通常の市販牛乳は1000㏄に約0.5mgの鉄しか含まず、
1歳児の食事に必要な1日6mgには到底足りない。

松本医師は「1日500㏄以上飲めば一応危険域に入るが、
それ以上飲んでも固形食をちゃんと取っていれば問題ない。
要は母親などの家族がきちんと食事の面倒をみれるかどうかだ」と話している。

山梨日々新聞1985年10月28日

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