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書籍と雑誌の要約と解説

クレージー・メーカー

脳を壊す食品をなぜつくるのか

装丁
クレージー・メーカー クレージー・メーカー
The Crazy Makers
キャロル・サイモンタッチ(公認臨床栄養士/自然療法医センター設立者)
Carol Simontacchi
脇山真木
東洋経済新報社
ISBN4-492-04172-9
2002/03/14
¥1600
解説
本書は、健康や栄養に関する多くの通俗的な神話を粉砕するだろう。
本書のためのリサーチで集めたデータをまとめてみた結果、
すぐに内容を栄養的な問題だけに絞らなければならないことが明らかになった。
本書のページ数では、この問題一つだけでも十分カバーしきれないほどである。
脳の構造や化学反応の劣化原因となっている他のすべての影響についても、
責任を持った議論を展開しなければならないからだ。

本書で扱う情報には、環境毒素や遺伝子操作された有機物、
気晴らしのための薬剤*や一般薬品が脳におよぼす影響、
学習や情緒に影響する家族問題や社会問題は含まれていない。
食品だけに絞って述べるが、この問題だけでも、いかに重要であることか!

目次
  1. 食品が狂気を作る
    1. 食文化が思考能力、情緒を変える
    2. 食品そのものから奪われてしまった栄養素
    3. 液体キャンディーの中で溺れる脳
    4. 学校が薬物治療を勧めている
    5. 沈黙の苦しみ――うつ病、摂食障害、自傷行為、ひきこもり症
    6. 脳を元気で、健康にしておくには
  2. 貧弱な栄養は脳に欠陥を生む
    1. 決定的な時期は生後二四カ月にかけて
    2. 有能な脳は健全な栄養素が作る
    3. 「思考は消化と同じぐらい生物学的である」
    4. なぜ精神的サバイバル能力は劣化したのか
    5. 魅力的な広告の裏に隠されているもの
  3. キレる子供を作らないために
    1. キャシーの場合
    2. 一〇代の脳に何が必要か
    3. ジャンクフードが脳を壊す
    4. 栄養素不足が自滅志向やうつ気分をかもし出す
    5. 子供を狂気にするための保証付きレシピ
    6. 複雑にからみあう栄養と暴力的行動
    7. 七つのステップを踏んで食事を改善
  4. どうしたら脳の老化を防げるか
    1. ロバにむち打つスターバックス
    2. 脳を毒する甘い罠――アスパルテーム
    3. アスパルテーム/砂糖の組み合わせで低血糖
    4. ローファット食品のまやかし
    5. 新産業「ホーム・ミール・リプレースメント」の落とし穴
    6. どのようにしたら損傷を修復できるのか
  5. 悲観的にならない理由
    1. 犯罪的な怒りが抑制される栄養プログラム
    2. 紙上カウンセリング
    3. 同じ食べるなら、栄養素が最大になる方法で食べよう
    4. 独りぼっちの旅にすべきでない
  6. 健康な赤ちゃんの脳をはぐくむには
    1. マーケティングで粉ミルクが席巻
    2. WTOは授乳を二歳まで勧めている
    3. 母乳にあって粉ミルクにない一〇〇の要素
    4. 牛乳は子牛を大きく育てるもの
    5. 生涯の知力の違いともなりうる
    6. もっと問題な大豆ベースの粉ミルク
    7. 脳に不可欠なミネラルの吸収も阻止
    8. お母さんの手作り調合乳はどうか
    9. お母さんの食事が成長する脳を支える
    10. よい栄養習慣を暮らしの一部にしてしまう
    11. 母親の食事に必要なその他のミネラル
    12. わたしの赤ちゃんは何を食べるのか
    13. 母乳をあげるお母さんは何を食べるべきか
    14. 粉ミルクで育てなければならないとしたら
  7. ジャンクフードは子供の脳を殺す
    1. 豊かな学習環境こそ脳を育てる
    2. どんどん成長する子供の脳
    3. 子供の食品に何が入っているか
    4. 子供は「まやかし食品」に溺れる
    5. 体内にとり込まれた糖はどこへ
    6. ミネラルと脳の健康
    7. 食品の中のアレルゲン
    8. 幼い子供のための栄養ガイドライン
文献
  • ヨゼフ・ボルゼレカ『臨床業務における実践的栄養ハンドブック』[P.19]
  • ライナス・ポーリング『脳アレルギー』[P.59]
  • アイリーン・アレガー『危険な子供たち』[P.81]
  • 『イザヤ書』第五五章二節[P.139]
  • シー・アップルトン『砂糖習慣に勝つ』[P.263]
  • バーバラ・グリッグス『食料の要因』[P.28_33]
  • フランシス・ハーレ『病気の食物要因』[P.34]
  • ジョーゼフ・ビーズリー『ケロッグ・リポート』[P.34_53]
  • The Center for Science in the public Interest『The Nutrition Action Healthletter』
  • スカイ・クイントラオブ『注意欠陥障害と多動性障害のための自然治療』[P.44]
  • ジョン・レイティー&キャサリン・ジョンソン『シャドー症候群』[P.49]
  • ジーン・ヒーリー『絶滅の危機にある精神』[P.54]
  • ジェラルド・M・エデルマン『明るい空気、輝く火』[P.64]
  • マイケル・シュミット『賢い脂肪』[P.111]
  • デーパク・チョパラ『量子力学的癒し』[P.141]
  • ウイリアム・フィルポート『脳アレルギー』[P.195_321]
  • シーラ・インニス『成長と発達における必須脂肪酸』[P.230]
  • マックリーディー『精神分裂病調査―分裂性性格と母乳』[P.237]
  • サリー・ファロン『滋養の伝統』[P.242_259]
  • ラッセル・ブレイロック『エキサイトキシン 殺しの味』[P.278]
  • K・H・コフル『心理療法におけるマグネシウム』[P.305]
校正
  • クエン酸マグエンシウム→クエン酸マグネシウム[P.204]
  • うちこみなさいと行ったが、→うちこみなさいと言ったが、[P.320]
  • 技術士はにっこりしながら→検査士はにっこりしながら[P.321]

内容

  1. 食事に起因する子供の問題行動の実例[P.82-85_189-190_320-323]
  2. マグネシウム欠乏症の症状[P.106-107]
  3. 亜鉛欠乏症の症状[P.110-111_312]
  4. 見方によっては、ジャンクフードは、内なる苦痛に対する一種の自家薬物治療になる。[P.120-121]
  5. 問題行動栄養欠乏説[P.122-123_125-126]
  6. キャロル・サイモンタッチの処方[P.204]
  7. ベビーフードメーカーは、MSGの代わりに、加水分解された野菜タンパク質(HVP)**、自己分解した酵母菌カゼイン塩、多量のグルタミン酸を含む別の味覚向上剤を添加し始めた。[P.277]
  8. 乳酸ナトリウムは、多くの食肉製品に添加されている物質だが、もともとかかりやすい人に突如としてパニック発作を引き起こす。[P.315]
  9. アナツは、たくさんの研究によって、皮膚の発疹や膨疹を伴うアレルギー症状をよく引き起こすことが明らかになっている。[P.316]

食事に起因する子供の問題行動の実例[P.82-85_189-190_320-323]

  1. 栄養欠乏により死にたくなる症例[P.82-84_189-190]
  2. アレルゲンに暴露して笑いが止まらなくなる症例[P.320-321]
  3. 小麦アレルギーで凶暴化する症例[P.322-323]
栄養欠乏により死にたくなる症例[P.82-84_189-190]

ある晩、全員が外で食事をするために出掛けた。
早春の宵で、妹たちはテーブルの一番良い席をとろうとして、つつき合うなどにぎやかだった。
しばらくの間、キャシーは静かに座り、頭を低くして、
こそこそと回りのテーブルの様子をうかがっていた。

そして、ついに母親に寄りかかると、ささやいた。
「ママ、どうしてみんな、わたしのことばかり見ているの?」。
母親はあたりを見回した。たくさんの家族の会話でレストランの中はわき返っていた。

「誰も見てないわよ」。母親もささやくように答えた。
「どこのお宅も、それぞれ楽しそうにしているだけじゃないの」

だが、キャシーは再びあたりを見回すと、「みんながわたしを見ている」と言った。

空恐ろしい思いがして、母親の心は沈んだ。
そして、キャシーが起こすいろいろな精神的症状(怒り、うつ状態、暴力行為)
に思いをめぐらせた。
キャシーには、頭上を行き交っている妹たちの明るい会話が聞こえていないのだ。

帰路の車中で、キャシーは、最近自殺した有名なロックスターの話を始めた。
しばらくその話をさせておいてから、父親がこう尋ねた。

「キャシーは、その歌手のこと、どう思うのかい?」

一瞬黙りこんだ後、キャシーはすすり泣き出した。
「パパ、わたしも同じことをしていいのだったら、そうする。
だって、もう生きていたくないもの、死にたいんだもの」。

家に着くなり、父親は妹たちを家に入れた。
母親はキャシーを裏庭に連れて行くと、話をした。

「キャシーちゃん、いったいどうしたの? 誰かにいじめられたの?」

「ううん、誰もいじめない」。キャシーはいらいらしながら答えた。

「じゃあ、どうしてなの?」

「わからない。ただ、生きていたくないだけ。死にたいだけ」

とうとう母親はこう言った。
「いいわ、誰かに助けてもらえるようにしましょう。
何が何でもこの問題は解決するわ。パパとママとで絶対に治してあげる」

*   *   *

キャシー*がわたしのところに相談に連れてこられたのは一〇歳のときで、
最初うつ病が現れ、次いで自○願望が出た。
うつ病に加えて、情緒不安定、恐怖症およびパニック発作、
攻撃性と敵意、注意欠陥といった問題も抱えていた。
非常に聡明な子供だったにもかかわらず、
学校の成績はビリに近く、よくなろうという動機は皆無だった。

わたしたちは、アレルギー食品を制限したプログラムを作り、
同時にミネラル、必須脂肪酸、ビタミンの摂取量を増やした。
徐々にキャシーのうつ状態が改善され、本来のウイットに富んだ、
創造的で、おかしくて、愛嬌のある性格が現れてきた。
妹たちとも率先して遊ぶようになった。

だが、一四歳になったとき、再び悪い方向に向かってしまった。
ホルモンが勝手な悪さをし始めると、家族は極度のプレッシャーのもとに置かれ、
キャシー自身も大打撃をこうむった。
そのころ、二ヵ月間、伝道の仕事で国を離れた。

旅行中はサプリメント・プログラムを放棄してしまったので、食事の質は極度に悪化した。
キャシーの転落は急速だった。
ストレスや傷つきやすい精神状態に反応して、自らの体を傷つけ、
皮膚の深いところまで達するほどに「ヘルプ・ミー」という言葉を刻み込んだ。
喫煙、飲酒、挑戦的な態度。
その後の数ヵ月、キャシーの破壊的な行動はさらに進み、
麻薬や神秘主義(オカルト)まで経験し、あげくの果ては家出をしてしまった。

両親は、キャシーを、安全を確保できる住み込みの少年少女矯正施設**に収容し、
栄養プログラムを再開させた。わずか数日で頭がはっきりしてきた。
挑戦的な態度や怒りが消え、新しいホームや学校にも落ち着いた。
成績も上がり、義務を投げ出さなくなった。
プログラムは喫煙、飲酒、麻薬を禁じていたので、
時間の経過とともに、これらに対する欲望も消えていった。
長いこと感じたことのない幸福感を表現し、将来の計画を立て始めた。

アレルゲンに暴露して笑いが止まらなくなる症例[P.320-321]

脳を攻撃するアレルギーは、脳アレルギーと呼ばれる。
自分の娘にアレルギーテストを受けさせるために専門臨床医のところに連れて行ったとき、
わたしはこれを目の当たりにした。娘はホームスクーリング*していた。
三年生で、好きな勉強はスペリングで、よくできた。
アレルギーテストには数時間かかることから、わたしは娘の勉強の用意もしてきた。

検査士は、娘の舌にあるアレルゲンをたらし、部屋を出て行った。
娘はノートを出して、わたしが言う言葉のスペルをつづり始めた。
最初おとなしく腰を下ろして、注意深く、きれいな筆跡でスペルを書いていたが、
何分も経たないうちに、くすくすと笑い始めた。
わたしは娘に、落ち着いて、しっかりと勉強にうちこみなさいと行ったが、
くすくす笑いは激しくなるばかりだった。
がまんしていたが、娘はますます笑いが止まらない。
とうとうノートで頭を隠してしまったので、わたしにはスペルが見えなくなった。

わたしが厳しく娘をしかって、「カリール・アン! 座って、勉強しなさい」と言うと、
娘はノートをわたしに投げつけ、床に倒れ込むと、笑いはもう抑えようがなくなってしまった。
わたしは信じられない思いで、ふだんはしつけのいい娘の突然の変わり様を見ていた。
そのとき、検査士が部屋に戻ってきた。
「見てください。信じられません。こんなこと初めてなのです」。
技術士はにっこりしながら
「お嬢さんはグリセリンに対するアレルギーがあるのですね」と言った。
「今、反応が出ているところです」。
検査士が減感剤を舌に垂らすと、娘はたちどころに、きちんと座って勉強を再開した。

小麦アレルギーで凶暴化する症例[P.322-323]

七年前、わたしのところにやってきた若い顧客は、破綻人格を呈していた。
九歳のこの少年は、学校、家庭、教会で絶えず問題を起こしていた。
両親は少年を愛し、しつけをしていたが、将来も問題を起こすのは目に見えていた。
父親は冗談のように「いずれは刑務所行きかなあ」と言っていたが、
その目には深い憂慮が現れていた。

テストをしてみると、強い小麦アレルギーがあることがわかった。
米以外のすべての穀物を食事から取り除いて数日すると、
ふだんは破滅的なこの少年が、落ち着きを見せ、学校の成績も上がり、
校長室に呼ばれることもなくなり、近所の子とも友だちになり、
概して、楽しい、友好的な子供になった。

数ヵ月後のある日、少年がかつての暴れん坊に戻って学校から帰ってきた。
けんかして、校長室に呼ばれそうだった。
あせった母親が追及したところ、
少年はお昼に「ウイート・シン*」を一袋食べたことを白状した。
それだけで、少年のかんしゃく玉が破裂したのである。

マグネシウム欠乏症の症状[P.106-107]

マグネシウムの蓄えの少ない人は、往々にして過敏で、すぐ感情的になる。
怒り、うつ状態、フラストレーション、心的動揺、恐怖。
たいていの人には何でもない事柄や人に驚く。

マグネシウム欠乏症の人はチョコレートなど甘いものをほしがる。
ときどきまぶたが周期的にぴくぴくする。
少女であれば、生理のとき筋肉のこむら返り(ひきつり)を経験する。
月経前のいらいら症状(PMS)の多くは、マグネシウムの欠乏症状だ。
なぜなら、月経前の週に、体が通常よりも多くのマグネシウムを燃やしてしまうからだ。

マグネシウム欠乏症は、活動過多の原因にもなる。
なぜなら、カルシウムがあるのに、(カルシウムの刺激効果を相殺する)
マグネシウムの量が少ないと、神経組織は常に興奮状態になっているからである。

<中略>

マグネシウム欠乏症の人はいつも疲れている。
ATP(アデノシン3リン酸)の減産で、体のエネルギー需要が満たされないからである。
寝る前によく筋肉がひきつる。ふとんに入ってくつろごうとすると、体全体がけいれんする。
ものすごく疲れているのに、夜中に目が覚めてしまう。
頭が夜のとばりを下ろさないから、筋肉は硬直し、明け方までまんじりともしない。
起床時間のちょっと前に眠りに落ちたりするが、すぐに目覚ましが鳴って、
結局疲れ果てて起きることになる。一晩中、一睡もしなかったかのような気がする。
通じがあまりなく、便は小石のように硬い。

亜鉛欠乏症の症状[P.110-111_312]

わたしが初めて臨床体験をしたとき、
銅のとりすぎと極端な亜鉛不足を示す毛髪症状の患者をたくさん見た。
患者が訴えていた主な症状は、
圧倒的なうつ病、ひんぱんな頭痛、錯乱、記憶力の低下、パンに対する異常渇望だった。
最も注目するべきは、うつ病で、
これに極端な錯乱や「生きていくのは困難すぎる」という感情が伴った。
ちょっとした課題であっても、とても乗り越えられないハードルのように感じていた。
意思決定や意思を通しきるのが大変なのだった。
優柔不断は、一部には、ひどいうつ病が原因だった。
うつ病のせいで、頭へ行くべきエネルギーが不足するため、
脳の反応が鈍くなったり、無関心になったりするのだ。

わたしがみた銅中毒/亜鉛欠乏患者の場合、思考の乱れは、
通常のうつ病患者の場合より重症で、ほとんど機能しないまでになっていた。
怒りっぽく、恨み深い人たちで、他人と親密な関係を作るまいとして、
まるで盾のように敵意を前面に打ち出していた。
マグネシウム欠乏症の人が、涙もろく、粘着質で、目立ちたがらないのに対して、
亜鉛欠乏症や銅中毒にかかった人は、文字通り罵詈雑言を浴びせたりする。

亜鉛不足の人は、食べ物の味やにおいを感じない。その結果、食欲が失せる。
あらゆる種類の摂食障害を起こし、ときには長期間食べることを一切拒絶したり、
ジャンクフード中でも極めつけのジャンクフードを選ぶようになる。

*   *   *

亜鉛濃度が低い子供は、糖分の多い食品をほしがり、
タンパク質を含んだ食品をうとんじるようになる。
このため、全体的な栄養が下降スパイラルに陥る。
なぜ亜鉛不足だとタンパク質を含んだ食品が嫌になるのだろうか? 
それは、亜鉛に血糖のバランスをとる役目があるからである。
つまり、亜鉛が不足していると、血糖値が下がり、
それを高めるために糖分をとらなければならないと子供に感じさせる。
一方、亜鉛はタンパク質の消化にとって非常に重要な酵素を活性化させる。
亜鉛が足りなくて、タンパク質を消化できないことがわかると、
酵素が正常に機能する亜鉛濃度まで、体はタンパク質を拒絶してしまう。
このようなわけで、亜鉛不足の状態に陥った子供は、
「肉なんか嫌いだ」とか「豆は嫌だ」と言い、
穀物でできた食品や高炭水化物食品(たいていは野菜ではない)に耽溺する。

問題行動栄養欠乏説[P.122-123_125-126]

栄養と暴力についてたくさんの研究論文を書いたステファン・シェーンセイラー医師
(カリフォルニア州立大学)は、それが投獄されている人であろうと、
一般の人であろうと、反社会的な行動は、
単に食事を変えることで大いに減らせると固く信じている。

同医師は、「われわれは、ビタミンとミネラルのサプリメントが、
血液中の低いビタミン濃度を高めることを立証した。
血液中のビタミン濃度が低いせいで異常になっている脳機能が修正され、
究極的には、非行青年の行動を改善し、暴力を減らすことができる」と言っている。

*   *   *

ファイフェル治療センターおよび健康調査研究所(イリノイ州)の医師、
ウイリアム・ウオルシュ博士によると、行動や精神障害の決定的な問題は、
脳の生化学にあり、暴力的な行動は、栄養が悪いと引き起こされるのだという。
博士が二〇年前に暴力的な犯罪で投獄されていた囚人たちを研究し始めたころは、
問題は社会的なできごと、主に家族関係のできごとに起因すると考えていた。
しかし、患者(囚人)の両親に会ってみたところ、
どの親も感受性に富んだ、知的で、子供を大事にする人たちで、
子供の非行に胸が張り裂けそうな思いをしていることがわかった。
特に、暴力的な子の兄弟姉妹を見ると、よく勉強をし、安定した、順応力もある子たちだった。
そこで、博士は、要因は他にあるのではないかと疑問を持つようになったのである。

ウオルシュ博士の考えはこうだ。
悪い栄養習慣は、内在的な生化学的故障の直接の原因になるのではなく、
遺伝子として、もともとそのような障害にかかりやすい要素を持っている人に、
きっかけとなって、生化学的あるいは栄養的な損傷を引き起こすというのである。
つまり、子供が生まれつき精神的あるいは行動的な病気にかかる
遺伝学的な傾向をもっていたとしても、栄養が良ければ、そうした病気は、
全く現れないか、現れたとしてもずっと穏やかな形のものになるということだ。

キャロル・サイモンタッチの処方[P.204]

栄養士として、わたしは、個々のニーズに合わせたサプリメントを処方するが、
一般論として、毎日とる総合ビタミンに、左記を追加するよう勧めている。

●ビタミンB複合体 一〇〇mg/mcg/日未満
●ビタミンC 一〇〇〇mg/日未満
●ビタミンE 四〇〇IU/日
●サーモン油 三~五グラム/日
●アマニ油 一~三グラム/日
●DHA(ドコサヘキサエン酸) 一〇〇ミリグラム/日
●フォスファチジルセリン 三〇〇ミリグラム/日(早期老衰あるいは記憶力減退の人)
●クエン酸マグエンシウムあるいはマグネシウムキレート 五〇〇ミリグラム/日
(下痢が起きたら、量を減らす)
●亜鉛ピコリンあるいは亜鉛キレート 五〇ミリグラム未満/日
(むかつきが起きたら、量を減らす)
●マンガンキレート 三ミリグラム/日(栄養士や栄養に詳しい医師の要推薦)

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