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書籍と雑誌の要約と解説

味の素はもういらない

さあ!美味しい生活へ

装丁
味の素はもういらない 味の素はもういらない
船瀬俊介(元日本消費者連盟編集長)
三一書房(三一新書987)
ISBN4-380-87004-9
1987/06/30
¥850
目次
  1. 味覚退化
    1. 五味、六味
    2. 味覚退化
    3. 「味噌汁」味覚テスト
    4. 風味調味料
    5. “ニセだし”告発
    6. 怒りに胸が
    7. “ほんだし論争”
    8. “液体だし”のウソ
    9. JASはおかしい
    10. 美味求真は「味の素」否定
  2. 白いインベーダー
    1. グルタミン酸ナトリウム
    2. 製造方法は?
    3. さとうきびから?
    4. 生産量は?
    5. 石油発酵法への不安
    6. 複合化学調味料
    7. イノシン酸ナトリウム
    8. 核酸系調味料
    9. インベーダー
    10. 秘密主義
    11. MSG企業アンケート
    12. スナック菓子も
    13. 味噌にまで……!
    14. カレー・ルー
    15. ラーメンのスープの素
    16. 「味の素」漬け醤油
    17. コンソメの正体
    18. お茶にも!
  3. その有害性
    1. 頭がよくなる……!?
    2. 酢昆布事件
    3. 世界大会で、突発被害
    4. 中華料理店症候群
    5. 野犬捕獲法
    6. WHO(世界保健機構)
    7. こどもが危ない!
    8. ビタミン欠乏症
    9. 骨格異常
    10. 催奇形性
    11. 染色体異常
    12. ホルモン異常
    13. 生殖異常
    14. バーベキューと発癌性
    15. 油と加熱したら
    16. ナトリウムと高血圧
    17. 腎臓障害
    18. 網膜損傷
    19. 脳障害
    20. イライラ・行動異常
    21. 疑惑の人工甘味料
    22. アスパルテームの有害性
  4. 反対運動
    1. 広告という大衆操作
    2. 関西「安食連」の活動
    3. 粘りづよく、あきらめず
    4. アジアで「味の素」濫用
    5. <味の素>ボイコット宣言
    6. タイ・ボランティア・グループの要求
    7. ベンさんの笑顔
    8. ノー味の素プリーズ
    9. 味の素本社と交渉
    10. ビタミンA添加
    11. 東南アジア・「味の素」批判の声
  5. 本物の味を!
    1. かつおぶし賛歌
    2. かつおぶし入門
    3. 買い方・選び方
    4. かつおぶし削り器
    5. かつおぶしダシの秘訣
    6. かつおの風味
    7. 素晴しい!かつおぶし料理
    8. アイラブ昆布
    9. 栄養の宝庫!
    10. 昆布利用法
    11. エンジョイ!昆布料理
    12. 煮干しの詩
    13. 煮干しだしのコツ
    14. 干し椎茸
    15. 天然(即席)調味料
    16. スープ・ストックのすすめ
    17. 牛骨スープ・ストック
    18. 野菜スープ・ストック
    19. 豚骨スープ・ストック
    20. 鶏スープ・ストック
文献
  • 湯本真一『吉兆味ばなし』[P.57]
  • 桐島洋子『聡明な女は料理がうまい』[P.58]
  • 津村喬『食と文化の革命』[P.58]
  • 山本益博『考える舌と情熱的胃袋』[P.58]
  • 穂積忠彦『呑んべえが語る酒学入門』[P.70]
  • 元崎信一『化学調味料』[P.77_80_81_99_102_241]
  • 瀬戸弘幸『東南アジアの反日感情を煽る“味の素”』[P.84_162_185]
  • 朝倉書店『調理学』[P.135]
  • 大石圭一・原田武夫『日本人のための昆布の本』[P.226_231]
  • 天野『ウソ食品』
  • 椎名誠『かつおぶしの時代なのだ』[P.193_215]
  • 郡司篤孝『有害食品の罠』
  • 藤原邦達『アスパルテームを考える』
  • 野中順三九『味なかつお節』[P.197/213/214]
  • 河野友美『調味料 改訂食品時点』
  • 安全食品連絡会『安全な食品をもとめて』
  • 新井通友『食品汚染のない家庭』
  • 中山正夫『危険な食品常識』
  • 太田静行『食品調味の知識』
  • 武者宗一郎『見えざる恐怖 食品汚染』
  • 浜田ひろみ『スープと汁もの』
  • 高橋『薬のひろば』
  • 柳沢文徳『食品公害』
  • 野村総合研究所『日本企業の世界戦略』
  • 丸元淑生『丸元淑生のシステム料理学』[P.191_251_254]
  • 今村光一『今の食生活では早死にする』
  • 古谷三敏『男の手前みそ』
  • ホームライフセミナー『コックのネタ本』

内容

  • 「タイの小学校の教科書には、……」タイ大使館の参事官、チョートさんのつぶやきです。「『味の素』は体に有害だから、食べ過ぎてはいけない と書いています。」[P.3]
  • 「中国団体旅行中のアメリカの老人ツアーのうち一四名が死亡。内一人は化学調味料の過剰摂取による拒絶反応による、と断定」(AP外電一九八〇・一〇・三一)[P.5]
  • 石油合成法のものは日本では製造中止したとされてはいますが、東南アジアで安い労賃で製造され逆輸入され、インスタント食品などに多量に消費されていることは、広く周知されていることです。」[P.74]
  • 「十年以上も昔になりますが、家畜の新生児の二〇~三〇%が、関節などに腫瘍を持って生まれてきたことが報じられました。原因を追究してみると、“ダイブ”という合成飼料で、とくにそのうちの味の素と同じような製造法のアミノ酸塩だったのです。これを除いたら、ほとんどそのような異常は出なくなったというのです。(坂下栄・三重大学医学部助手『生活と自治』一九八四・二・一)[P.75]
  • 永谷園製品の味の素添加量[P.88]
  • スナック菓子の味の素添加量[P.90]
  • 味噌の麹作りのときにグルタミン酸ソーダを加えるとアラ不思議、もろみのたんぱく分解力が四倍にもはね上がる。[P.93]
  • 一九六〇年代後半ですでにMSGをひそかに添加している醤油工場は日本全体で七〇%に達し、味つけのアミノ酸液添加はほぼ一〇〇%の工場でやっていたのです。[P.100]
  • 緑茶には味の素が混ぜられている[P.103-104]
  • 味の素で頭が良くなるという宣伝の根拠[P.107-108]
  • 各地の急性中毒例[P.110]
  • 障害者インターナショナル事件[P.110-112]
  • アメリカ厚生省でも、中華料理店症候群の手引書を公表。[P.115]
    Diseases transmitted by Foods(DHHS,1979)
  • 野犬捕獲法と味の素[P.117-118]
  • 日本のベビー・フードへの化学調味料(味の素)の添加中止もまゆつばです。なぜなら、石川県の消費者センターが市販のベビー・フードを分析した結果、外から味つけに添加したとみられるグルタミン酸を平均〇・一%検出しているからです。[P.119]
  • 一日、約二・五グラム。(米国ではわずか〇・二四グラム)[P.119]
  • 数年前バンコクのある家族に事故があった。MSGを砂糖とまちがえたために、二歳の男の子が死んだのである。[P.121]
  • 一九七〇年にワシントン大学のオルニー博士が、生後一〇~一二日目のマウスにグルタミン酸ソーダを〇・五g/㎏経口投与したところその五二%に、〇・七五g/㎏では八一%、一g/㎏では一〇〇%に神経細胞の損傷や破壊が起こることを明らかにしています。[P.122]「消費者リポート」№320
  • ビタミンB6は化学調味料の解毒薬[P.123]
  • ウサギに、同様にして〇・〇一~〇・八二五%を六~七週間にわたり摂取させたところ、生まれて来た子供は骨に異常が見られました。(タワット・カナボディー博士 カセサート大学理学部動物科)[P.124]
  • MSGを投与された動物では雄と雌の生殖器官が小さくなるだけでなく、両性において性成熟の異常や性ホルモンの減少がみとめられた。(ピチャイ博士)[P.130]
  • 化学調味料は網膜を損傷する[P.139]
  • 味の素による行動異常[P.143]
  • アスパルテーム認可は出来レース[P.147-148]
  • 消費者会議のパネラーとして潜り込む味の素㈱[P.156-157]
  • 安食連の反アスパルテーム運動[P.158-161]
  • 韓国も「味の素」まみれ[P.165-166]
  • マレーシア。(中略)クラッカーやポテトチップスで一袋あたり三グラム入っているものも。(ペナン消費者協会<CAP>等の調査)[P.166]
  • 「味の素を全部禁止せよとは思いませんが」前置きしてタイ大使館参事館のチョート氏も首を振りながら言う。「タイでは、どこの大衆食堂、レストランでもテーブルの上に、味の素が置いてあって、みなスプーンですくって料理にかけている。あれだけはすぐに禁止してやめさせるべきです」[P.185]
  • インドネシア政府は、MSG(味の素)の中にビタミンAを添加するという信じられない“国民の栄養対策”を行っています。[P.182]

永谷園製品の味の素添加量[P.88]

商品名 100g当り添加量
お茶づけ海苔 07.6%
松茸の味お吸いもの 09.6%
わかめスープ(ホタテ味) 11.5%
みそ汁(あさげ) 03.2%
みそ蔵(白みそ) 03.7%
ちらし寿司の素・すし太郎 00.5%
麻婆豆腐 07.0%
麻婆春雨 05.5%

スナック菓子の味の素添加量[P.90]

スナック菓子の二つに一つは、「味の素」(グルソー)を加えていました。
東京都消費者センターが試買テストした結果です。(一九八三年公表)

種類 添加数/検査数 最高添加量
ポテトチップ 01/10 1.08%
ポテト系スナック 01/16 0.55%
コーン系スナック 15/19 2.22%
ポップコーン 00/05
小麦系スナック 06/19 1.75%
米系スナック 05/05 1.00%
油せんべい 10/15 0.85%
焼せんべい 11/12 1.34%
他せんべい 08/09 1.61%

緑茶には味の素が混ぜられている[P.103-104]

「これまで全く知らなかったこととしては、ほとんどの抹茶に味の素が加えられている事でした。
粉末になった緑茶に大量の味の素が混ぜ合せられているのです。
抹茶工程では何回か石ウスにかけます。
その少し荒びきの段階の粉を手のひらにのせてふりはらうとキラキラ光るガラス状の粒が見えます」
(“人類生残り運動”事務局発行「サーバイバル」紙にかつて載った投書です)

「これが味の素でした。完全な粉末になってしまってからは区別し難くなります。
味の素を加えていない抹茶は、一番値段が高い一品種だけとのことでした。
これはそのままでもよい味がでるのです。
その他のものは、お茶の味が落ちるので、味の素を加えてごま化しているのです。
これについても業者の説明ははっきりしていました、
“消費者が味の素を加えたお茶の方を喜ぶのです”消費者もなめられたものです。
しかし、消費者が一般にみせかけだけの味のよさ、
値段の安さで買うという姿勢を持ち続ける以上、これも真実なのでしょう」
この方のところに無農薬茶生産者のY氏が、固形茶というものを持って来た。
静岡のT製茶会社の製品。
粉末にしたお茶に「味の素」を加えて細長い顆粒状に固めたもの!
まず普通にお茶をいれる要領でこれをきゅうすにいれて熱湯をそそぐ。
緑色のお茶が出る。「ところが一口のんでみて吐き出す始末。
まともにのめたものではありません」匂いだけでも吐き気をもよおすほど。
「暫く湯をいれたままにすると、きゅうすの中はのりの佃煮のようになっていました。
ところがこれ(固形茶)を普通のお茶に5%~10%混ぜて市販されるのです。
するとお茶の味が一見“こく”のある美味しいお茶となります。
たとえば玉露などのもつ特殊なこくのある味に似た味がこの偽物茶からも得られるのです。
こうした偽物茶は割に出回っているとのことで、
値段の割にこくがあって美味しいとダマされている消費者は非常に多いはずです」

お茶の業界団体(社)日本茶業中央会に問い合わせてみると
「抹茶などには、公然と入っています」と、正直に答える。
「渋味をおさえて飲みやすくしているんです」
一九七二年の暮れあたりから「(化学調味料による)着味、
(着色料での)着色はやってはいけない」と行政指導がでて、
八六年には「表示自主基準」ができたが守られていない、という。

味の素で頭が良くなるという宣伝の根拠[P.107-108]

「味の素で頭がよくなる……」――どこかで聞いたことはありませんか?
いったい、だれがこのようなデマを流したのでしょうか?
調べてみると、林たかしという学者(故人 東京教育大元教授)。
彼が、その論文で「――頭がよくなる」ということを盛んに広めたことが判りました。
しかし、その原論文ですら「人を始め、猿や犬に投与してケイレンが起こったことを
報告している」(坂下栄氏 三重県大学医学部助手)ということです。
そもそも、この「頭がよくなる」信仰の発端は、
アメリカのウエルシュという学者が知恵遅れの子どもたちにグルタミン酸を与えたところ、
知能や体力が向上した(?)と、発表したこと。

「しかし、そんなうまい話があるはずはありません。
全世界で追試が行われた結果その根拠は全くなく、
単に交感神経が一時的に興奮作用を示したにすぎないことが判明しました」
(「消費者リポート」№320)

各地の急性中毒例[P.110]

各地の食中毒被害統計にもグルタミン酸ナトリウムの急性中毒例が記載されています。
例えば、一九七九年二月一四日、沖縄県那覇市で焼飯、
スープを食べた一九人の客全員が中華料理店症候群で倒れた事件。
さらに同年、三月二三日には佐賀県下でも、チャンポンを食べた客八人の内五人が中毒症状に。
ついで、翌年七月三〇日には、
横浜市内で焼きそばを食べた三人が三人ともしびれなどの発作に襲われています。

障害者インターナショナル事件[P.110-112]

一九八一年一二月四日。
夕暮れの迫るシンガポールのある高級ホテルで和やかなレセプションが開かれていた。
五日間にわたって開催された「障害者インターナショナル」の第一回世界大会――
その、最終日のお別れパーティ。
会場のハイアットホテルの宴会場は豪華な中華料理のふかひれスープ、
春巻など、様々な料理が並べられて……。

この大会に、通訳として参加した三箇真美さんは、突然……。
「食欲がなくて、前日もほとんど食べていなかった。
宴会では、オレンジ・ジュースを飲み、
オードブルのくらげ、きゅうりを少し食べ、好きなふかひれのスープを飲んだ。
そのうち急に心臓が苦しくなり、また持病の心臓発作ではないかと思っているうちに、
手がしびれ首が痛くなり手が動かなくなった」

彼女は「心臓がおかしくなったので休みます」といって、
ロビーまで行って座ったが座ると動けなくなったので横になった。
「両手、それも特に右手がしびれ、心臓が苦しい。今までの心臓発作よりひどい」
そして、苦しみは続き、二時間後ようやく「両手が動くようになり回復に向かった」
突然の訳の判らぬ“発作”であった。
この奇妙な発作に襲われたのは彼女だけではなかった。
同じ通訳の羽成みえ子さんもスープを飲んで心臓が異様にどきどきし始めた。
症状は三箇さんほど重くはなかった。
シンガポールからの代表の女性も、椅子で身体を折り曲げて苦しんでおり、
オーストラリアからの婦人も軽い被害を訴えた。

日本人二名を含めた四名の婦人が、中華料理を食べた後同じような被害に襲われたのです。
駆けつけてきた二名の医者によれば、診断の結果「アジノモト症候群」と、明言。
いわゆる「中華料理店症候群」です。
さらにいあわせたシンガポール政府の公衆衛生担当の四名の役人も
「MSG(味の素)による中毒である」と、認めました。
医者がその場で「アジノモト症候群!」と言ったのは、
いかにこのような発作が東南アジアではよく知られているかをうかがわせます。
日本から参加した米人宣教師、ペイントさんより、
この急性中毒事件の詳細な話を聞いた日消連は、すぐに味の素社に質問――。
その回答は「会場のハイアット・ホテルを調べたら
現地産のヴィーソップというグル曹を使ったと答えた。
味の素社の製品ではない。グル曹は日常の使用法では安全だ。
輸出はアメリカ、東欧中心に年間約一万トン」というもの。

野犬捕獲法と味の素[P.117-118]

「乳児用粉ミルクを考える会」の代表、丸尾俊介さんのところにきた、
フィリピン滞在中の友人からの手紙の一節です。
――私の住んでいるところは山奥の、いわゆる「少数民族」の村です。
すでに一部の日本の人には知られているかも知れませんが、
この村でも知られている事実をお伝えします。

ここの青年たちが、友だちと語り合って放しがい
(それがこの国と土地の普通の飼いかたです)
になっている犬ををつかまえて食べることを相談すると、
魚のカンヅメに少しの味の素をまぜて犬に食わせます。
すると数十分で犬が昏睡し、失神して倒れるのを解体して、
焼くなり煮るなりして、食べるそうです。
「味の素」は少なくとも犬を失神麻痺させる毒性をもっていることが、
ここの人々の間に知られているのです。

でも、各々の家で、豆や肉を煮るとき、
塩の他に味の素(ビーチンとここでは呼んでいます)を入れる習慣は、
なかなかなくなりませんが・・・・・・。

丸尾さんは、その後一九八三年三月にも、フィリピンで同じ話をきいたそうです。
私もインドネシアでも同じような方法を用いているという話を聞きました。

ビタミンB6は化学調味料の解毒薬[P.123]

「CRSとして知られる神経学的反応によってMSGがビタミン類、
とくにビタミンB6の欠乏をひきおこしうることがわかった。
興味深いことには、ピリドキシン(ビタミンB6の化学名)を投与したあとでは、
MSGの経口投与によるCRSの症状はあらわれない。
ビタミンB6の生化学的作用がCRSの発症の際に重要なものであることが示唆された。
もしこれが事実ならば、ビタミンB6のサプリメントを摂ることによって、
CRSの心配をせずに中華料理を食べることができるだろう。
しかし、MSGという食品汚染物質を摂らなければすむことなのに、
なぜわざわざそんなことをしなければならないのだろうか」(ピチャイ博士)*

化学調味料は網膜を損傷する[P.139]

「幼若なげっ歯類(ラット等)あるいは鶏に注射されたMSGが
網膜の損傷をひきおこすということは、ほとんど疑いの余地はない。
この作用は、一九五七年にルーカスとニューハウスが
MSGを注射した新生マウスは深刻な網膜損傷をおこして、
数週間以内に盲目になることを報告して以来知られていた。
多くの網膜毒性をもつ物質とちがって、
MSGは網膜の内側層をおかすが、外側層は無傷である。
MSGを大量に投与すると、非経口投与から数分あるいは
数時間以内に網膜の大部分の細胞が不可逆的に破壊される。
MSGによってひきおこされる網膜の損傷は、
のちに他の研究者たちによっても追試確認された」(ピチャイ博士)*

味の素による行動異常[P.143]

「味の素」を使っている家庭と、そうでない家庭の子の違いを一四〇〇名の生徒
(小・中・高校生)のアンケートで調査したのは里見宏氏。(食品・医薬品研究者)

ここで、まずわかったのは、
「年収や社会的地位の高い層ほど、味の素(MSG)の摂取量が少ない」ということです。
逆にいえば、貧しい家庭ほど味の素をたっぷり使っている(使わされている)わけで、
くやしい話です。

また、味の素を食べている子供達に
「いつもイライラする」「カーッとなりやすい」などの傾向が強いことも確認されました。
むろん、これらは一概には言えませんが
「グルタミン酸塩が脳内の興奮性神経伝達物質であることから、
新らしい仮説が生まれ・・・・・・、このデータは、
中華料理店症候群を起こさない程度の少量のMSGであっても長期間摂れば
“行動異常”につながる可能性を示唆しています」と、いうことです。

アスパルテーム認可は出来レース[P.147-148]

一九八三年の四月一一日、
日本でもアスパルテームを含む食品添加物の安全性などが“審議”された。
厚生省、食品衛生調査会。
その資料(八割は英文)は、全部で六千余ページしめて段ボール二杯、
「馬に食わせるくらいの資料」(林厚相)という膨大なもの。

これを、調査会は実質、三~四時間の“審議”で(……!)全部、
「安全上問題なし」と通してしまった。ずさんというよりムチャクチャ……。

また、そのデータ自体もデタラメというのだから天を仰いでしまう。

ほとんどが、許可を申請しているメーカーの提出データ。
(自社に都合の悪いものをだすはずがないことは、子供でもわかる)

問題のアスパルテームについてみると、
許可申請社の味の素が提出している“安全”データが二一篇も。
このうち、おどろくなかれ、公開されているものは、わずかに一篇のみ。
あとはとても人目にさらせられるといようなシロモノではないわけだ。

これを厚生省とメーカーの“できレース”という。
笑う気もしなくなる茶番である。

消費者会議のパネラーとして潜り込む味の素㈱[P.156-157]

「神戸市長 宮崎辰雄殿」で始まる公開質問状。冒頭につぎのようにあります。
「神戸会議の分科会のパネリストから味の素社をはずしてください」
発信人は、安全食品連絡会の会長山中純枝さん。
一九八六年一〇月二三日から二日間にわたって開催される
「’86消費者問題神戸会議」の第二分科会のパネリストのひとりに味の素社の副社長、
鈴木忠雄氏が予定されていることに対する要求です。

<中略>

しかし、一〇月一五日までの回答期限に対して市長側は「文書で出すつもりはない」と回答。
味の素社、副社長参加で会議の開催を強行した。

安食連の反アスパルテーム運動[P.158-161]

83・11・30 「不安な人工甘味料アスパルテーム、対話集会」(神戸市青少年会館)
84・1・18 「同、研究会」(〃)聖心女子学院、里見宏氏を招いて。
3・9 サンケイ新聞の「アスパルテーム反対運動」批判の連載記事に厳重抗議の公開質問状発信。
3・14 自然食品店にアスパルテームを扱わないように協会へ申し入れ。
3・27 サンケイより、抗議をつっぱねる強硬な回答届く。
4・25 大正製薬へ「パル・スイート」の販売・取扱の自粛を要望。
5・15 コカコーラ社との対話集会。
5・24 アサヒビール㈱へ、パル使用の「三つ矢ライトサイダー」の販売中止の要求。
しかし、6・2付けで販売実施の挨拶あり。
8・25 安食連も主要メンバーの関消懇が発信した「コカコーラ・ライト」などアスパルテーム使用商品の販売自粛の申し入れに関西のデパート(九社)スーパー(十五社)が回答。デパートはほとんど「販売せず」スーパーは「販売する」と二つに分れた。
9・5 安食連、ダイエーの中内氏宛てに「コカコーラ・ライト」「パル・スイート」などの販売中止要望。
9・24 パル関連商品を学校給食へ使用という動きにたいして日本乳業技術協会へ質問文書発信。すぐ「いっさいそういう事実は知らない」という回答。
85・2・6 味の素との公開討論。
5・31 味の素へ関西の一一消費者団体がアスパルテームの製造・販売中止の申し入れ。
6・15味の素より「安全なのでご理解を」という回答。
その後、味の素から日生協へ回答。関消懇から再質問。再回答。話し合い……と’87・5まで、続いている。
7・10 三の宮のダイエー店舗前で安食連のメンバー九名がアスパルテームの有害性を訴えるビラまき。これは神戸の大型店、大丸、そごう、灘神戸生協などはパル関連商品を扱っておらずダイエーだけが置いていたため。
7・17 「パルで美しくやせられるか?」 講演会 大阪大学講師 藤原邦達氏。
7・19 不安な「コカコーラ・ライト」を考える集い。全大阪消団連・ガン遺連と共催。
7・29 ダイエーより当該商品のチラシへの掲載、宣伝行為の自粛、の回答あり。
8・28 アスパルテームのPRに一役買っている東京大学(農学部)助教授荒井氏に質問状。黙殺される。
86・7・13 パル・スィート、コカコーラ・ライトなどに加え、味の素社全製品を買わないで、贈らないでのチラシを街頭で配る。参加・関連団体も協力。各地の行事でも配る。
9・6 「栄養と料理」(八月号)のアスパルテームの宣伝まがいの記事にたいして、発行元の女子栄養大学の学長香川綾氏と出版部に抗議と質問。その後12・9編集長より、「厚生省が許可しているので……」という回答。
11・1 一〇月一〇日、味の素社員が、大分県佐伯市の尺間神社を訪問。その目的は、御神饌(しんせん)に使う砂糖を同社の人工甘味料アスパルテームに代えてもらうため。噴飯ものの企業活動だが、呆れたことに、「若い宮司の判断は早かった。一一月から『尺間さまの健康砂糖』が、同神社の“目玉”として配られるようになった」(東京新聞86・11・29)御神饌(しんせん)とは、米や茶、砂糖などの神への御供えもの。「尺間さまの健康砂糖」とは、「パル・スイート」を八コ、ビニール袋に入れて見出しの表示をして一袋一〇〇円で販売したという。(しかし間の抜けた宮司もいたもの)その後「健康砂糖」は不当表示ということで、大分県の環境衛生課が安食連の指摘を受けて撤回させた。この、神をもあざむく“ニセ砂糖事件”に安食連は、即座に抗議。全国の神社に波及するのにストップをかけた。

韓国も「味の素」まみれ[P.165-166]

韓国では、一人当たりのMSG(味の素)の摂取量が、
一九七四年の一・九グラム/日から、一〇年で、三・四グラムとほぼ倍増の勢い。
これも外食を除いた数値なので、実際はもっと多いはず。
それでも、韓国人の二割の家庭はすでに国連の警告する一日あたりの許容量を越えているのです。

外食の場合、一皿あたりのMSG使用量は平均二・一一グラム。
ところが中華料理店の場合は四グラムと格段に多くなっています。
九八%の飲食店がMSGを使用。
キムチのような伝統料理にもなんと九一・九%が添加。

ちなみに、インスタントラーメンは一袋あたり一・六五グラムのMSGが添加。
日本のインスタントラーメンは、一パック(標準は一〇〇グラム)あたりMSGは〇・九五グラム。
日本の二倍近く入れているようです。

さて韓国人の意識調査では、
六%の人が「MSGに栄養的価値があると思っていた」、
二%の人が「MSGは頭をよくすると思っていた」

と、メーカーにのせられた大いなるカン違いを韓国の消費者もしていることがわかります。

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