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書籍と雑誌の要約と解説

続々あぶない化粧品

愛する人のために!

装丁
続々あぶない化粧品 続々あぶない化粧品
日本消費者連盟
三一書房(三一新書963)
ISBN4-380-85004-8
1985/05/15
¥728
目次
  1. まだひどすぎます
    1. あるたより
    2. スキン・ダメージ
    3. やめたから
    4. “自然(!?)”化粧品
    5. 「無香料」化粧品
    6. 聖子のバイオは?
    7. カネボウと顧問
    8. 口から出まかせ
    9. おいしい生活
    10. パラフィン被害
    11. 胎盤スキャンダル
    12. スポンサー様々
    13. ぬか袋化粧法
    14. 永久(?)脱毛
    15. エッ!? 歯マニキュア
    16. 引き算競争
    17. 美容院で
    18. NHK「肌への衝撃」
    19. 女のたたかい
  2. ゆるせない……<被害体験記>
    1. シーボン
    2. 東京ビューティセンター
    3. アイレディース
    4. 央粧
    5. れんげ化粧水
    6. ソーマ
    7. アンファティ
    8. カネボウ吸引器
    9. 赤外線美顔器
    10. サクライ・創美社
    11. 素肌美一一〇番
    12. ソニア
    13. ヤセグスリ!?「エレーヌ」
    14. アザレ
    15. アイピー
    16. 漢方化粧品
    17. ノエビア残酷物語
    18. クロロフィル美顔教室
    19. イオン化粧品
    20. ポーラ
    21. オーリッチ
  3. “高級”(?)化粧品批判
    1. コーセー
    2. マックスファクター
    3. 資生堂
    4. SK―Ⅱ(マックスファクター)
    5. XYZ(ポーラ)
    6. クリニーク
    7. 活肌精(コーセー)
    8. カネボウ
    9. イオナ
  4. 皮膚科医にきく
    1. 皮フ科医二〇人に聞く
    2. 「お手入れ」「スキンケア」には?
    3. 「肌あれ」を防ぐか?
    4. 皮フを「すこやかに」?
    5. 肌を清浄に…?
    6. 「口唇を保護」するか?
    7. 日やけによるシミ・ソバカス…?
    8. 紫根・アロエ・漢方薬…等々
    9. 「クリニーク」などのネーミング
    10. 取締れ! ウソツキCM
    11. そもそも化粧品とは?
  5. 髪・素肌すこやかに!
    1. 「うなじ皮フ炎」
    2. 病む美容師
    3. ヘヤダメージメント?
    4. 「不老林」批判
    5. 合成シャンプーダメージ
    6. シャンプー有害成分
    7. リンスの恐怖
    8. ヘアダイ再考
    9. まさつ黒皮症
    10. ソープシャンプーのすすめ
    11. さわやか洗顔法
  6. 三〇人の私の美容法
    1. 薬師丸ひろ子さん
    2. 小泉今日子さん
    3. 中村久美さん
    4. アン・ルイスさん
    5. 田中美佐子さん
    6. 戸川純さん
    7. 小林照子さん
    8. 佐藤オリエさん
    9. 矢野顕子さん
    10. 海老名香葉子さん
    11. 真屋順子さん
    12. 如月小春さん
    13. 小沢瑞穂さん
    14. オスギ
    15. 高沢順子さん
    16. 浅田美代子さん
    17. 小柳ルミ子さん
    18. 瀬川順子さん
    19. 宮坂節子さん
    20. 山口孝子
    21. バーバラ寺岡さん
    22. 清水佐記子さん
    23. 中村牧子さん
    24. 清原美華さん
    25. 大山千賀子さん
    26. 五月みどりさん
    27. 木の実ナナさん
    28. 山内恵子さん
    29. 岸田今日子さん
    30. 宮崎美子さん
文献
  • 日本消費者連盟『あぶない化粧品』
  • 日本消費者連盟『続あぶない化粧品』
  • 西岡一『あなたの化粧品毒性ハンドブック』
  • 伊達四郎『恐るべき化粧品被害』[P.20_105_116_182_225]
  • 橋本田鶴子『それでも化粧したい貴女に』[P.90]
  • 立花正人『間違いだらけの美容師選び』
  • 戸田浄『“化粧法”常識のウソ』
  • 戸田浄『女のヒフは老化しない』
  • 武知国夫『紫根による美肌革命の実態』
  • 西田達弘『薬草パック美肌法』
  • 足立和子『シミ・黒皮症は治る』
  • 国民生活センター『たしかな目vol.10』(1982年)[P.24]
  • カネボウ『BELL』(1984年3月)[P.27]
  • 『企業と広告』(1984年2月)[P.28]
  • 『放送レポート』1984年5月[P.29_40_165_185-186]
  • 『朝日新聞』1983年11月23日[P.35]
  • 『日刊ゲンダイ』1984年4月3日[P.41]
  • 『東京新聞』1984年6月4日[P.52]
  • 日本消費者連盟『あぶない化粧品』13__137_170頁[P.52_163_209_219]
  • 日本消費者連盟『続あぶない化粧品』81頁[P.60_116_148]
  • 『朝日新聞』「化粧品「シーボン」系列二社摘発」(1984年6月19日)[P.67]
  • 『読売新聞』(1984年9月14日)[P.85]
  • 『国際商業』(1982年9月)[P.104-106_109]
  • 『週刊女性』(1982年8月3日)[P.106]
  • 『週刊宝石』(1982年7月10日)[P.106]
  • 『紫根による美肌革命の実態』[P.116]
  • 『コスメポスト』(1984年9月27日)[P.138]
  • 『MORE』(1984年9月)[P.141]
  • 『東京新聞』(1984年2月7日)[P.141]
  • 『読売新聞』「婦人とくらし」(1984年10月2日)[P.143]
  • 『朝日新聞』(1984年2月12日)[P.147]
  • 『薬務局長通知』[P.152]
  • T・レビット『発展のマーケッテイング』[P.153]
  • 『朝日新聞』1984年10月27日[P.180]
  • 『朝日新聞』1984年2月13日[P.182]
  • 『毎日新聞』1984年3月2日[P.185]
  • 『週刊文春』1984年11月8日[P.185_233]
  • 『ダイムリポート』1984年7月17日[P.187]
  • 日本消費者連盟『合成洗剤はもういらない』[P.197_215]
  • 『週刊文春』1984年5月17日[P.197]
  • 西岡一『化粧品毒性テーブル』[P.201_206]
  • 『女の皮フは老化しない』[P.209]
  • 『週刊平凡』1984年12月[P.225]
  • 『週刊宝石』1984年11月30日[P.226]
  • 主婦の友社『美しいヘア&メイク』1984年秋号[P.227]
  • 『クロワッサン』1984年10月16日[P.230]
  • テレビ朝日『CNN』1984年10月16日[P.230]
  • 『LEE』1984年9月[P.234]
  • 『anan』1983年3月25日[P.235]
  • 『クロワッサン』1984年3月25日[P.236]
校正
  • 「申し訳ありませんッ」[P.61]

内容

化粧品でシミが治ったという錯覚[P.19-20]

「クリニークにかえたらシミがうすくなった」
「△△化粧品でシミがとれた」――そういう方がおられます。
だから、「これは効くッ」と信じこんで友だちにまで必死にすすめている方が余りに多いのです。
中には、その△△化粧品の“信者”になってしまい、熱心に販路拡大に努め、
腕こきのセールスウーマンに変貌をとげたという笑うに笑えぬ話しも全国各地にあります。
一時あのイオナが急成長したのも「イオナでシミが治った……!」
とサッカクした人が次々に友人を本社に紹介したからです。

シーボン化粧品の訪販方法[P.32-33]

被害者は神奈川県伊勢原市のK・H子さん。時は一九八二年八月三一日。

でたらめをまくしたてたのはシーボン化粧品の販売員氏です。

まず――

①「市場調査ということで、女子顔面黒皮症の化粧品被害について、
アンケートをお願いします」と“協力”を求める。

②「皮フの奥に蓄積された汚れが何番目の層か、特殊な電波を送ることによって判ります」
とPM計に似た機械で“測定”。(診断類似行為で医師法違反)

③「数値がPH四以上になると黒皮症の一歩手前で、
五はもう治る見込みのない黒皮症なんです……」(マサカ……!)

④「よその化粧品で黒皮症になった方が、
ウチの化粧品とオゾン機で半年でキレイになったんですよ」
(完璧なウソ。虚偽の効能、薬事法違反)

⑤「山野愛子先生のもとで美容の専門教育を受けた先生が、毎月、肌の手入れ、
指導に家庭訪問します」(その都度、インチキ化粧品を売りつけられる)
「その際、一回五〇〇〇円以上かかるオゾン機を使用させてもらえます」

⑥「あなたの肌は見えないところで悪くなっている」
「手遅れにならないうちに(ウチのに)替えたほうがいい。
ソバカスもなくなり、真白な肌になりますから」(薬事法違反)

⑦「シーボン化粧品は植物成分で、防腐剤・石油化学成分は全く入っていない」(全くのウソ)

⑧「某博士による麦芽から採取した防腐効果のあるものを一〇億円で特許を買ったため、
防腐剤なしでも化粧品が酸化しないのです」(よく言う……!)

⑨「東京サミットが行なわれた際、
日本を代表する信頼のおける品として(各国代表に)献上された」

永久脱毛詐欺[P.49-50]

大阪の主婦A子さんら二人は一九七九年一月三〇日
「抜いた毛がすぐ生え、全く効果がないばかりか、赤くはれたりする」
と販売元の「チショー」(東京都江東区)を相手どり、
代金の返済など一九八万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こしたもの。

この機械「デピラトロン脱毛機」なる名称で
ピンセットの先の高周波の熱で毛根を焼き毛を抜くというふれこみ。
おねだんは一台八五万円(!)ナリで
三万円の使用講習会まで付録についていたということです。

一九八四年四月、ついに警察も永久脱毛業者を医師法(第一七条)違反で摘発しました。
手入れを受けたのは、医療資格が全くない女子従業員を使って、
客の毛穴に針をさしこんで電流で毛根を破壊するという脱毛業務を行なっていた
自称「全身美容会社」のワールド・エステティック(京都市東山区)。
滋賀県警はつづいて八月、
同社に“脱毛機”を販売していた業者も医師法違反ほう助の疑いで摘発しました。

これを受け、厚生省も一一月一三日、
「毛穴に針をさして脱毛する行為は違法である」と全国都道府県知事宛に通知を発信、
注意をうながしています。

NHK『肌への衝撃』[P.56-59]

一九八一年四月九日。午後一〇時。NHKテレビ番組「ルポルタージュ――肌への衝撃」。
作家の井上ひさし夫人の好子さんがマイクを持ってリポーター兼ナレーター役をつとめる。
放映と同時に日本中の女性だけではなく、
全化粧品メーカーに一大衝撃を与えることになったこの番組のテーマは
「化粧品――その正体を追う」。

冒頭――。画面に映る黒皮症の女性のアップの顔。
「より美しくありたいと期待して買った化粧品が、
かえって大切な肌を傷めたという話をよく聞きます」と井上好子さんが、
国民生活センターに寄せられる苦情の中でも化粧火被害がトップであることをリポート。
資生堂化粧品を使って黒皮症になったYさん(三四歳)の顔。
ポーラでシーミになったNさん(二九歳)の顔。
ここで厚生省、竹内氏(監視指導課長)登場。

竹内「皮フに『栄養を与える』という表示が禁止になったのは……
水分を与え、うるおいを与えるということでして」

井上「栄養は全くないのですね」

竹内「ええ、栄養はありません」

このやりとりでも家庭の主婦にはショッキングなはず。

ついで西岡一氏(同志社大学教授)――。

西岡「化粧品の毒性も二つに分けられます。
一つは皮フ毒性でシミ・かぶれになるもの。
もうひとつは発ガン性の問題です。
皮フの発ガンだけでなく、
吸収されますと肝臓・子宮・乳ガンなどの可能性がないとはいえません。
(『あぶない化粧品』ニトロソアミンの項・参照)同じところに塗るのですから、
化粧品の宿命といいますか、発ガン実験をやっているのによく似ています」

つづいて大阪大学医学部皮フ科田代実氏。

田代「クリームを塗ると物理的に、皮フがしっとりした感触が得られます。
それはけっして、皮フの荒れを治したことにはなりません。逆に肌荒れを強める行為です」
ここまでマスコミで皮フ科医が化粧品の本質についてふれたのは戦後始めてでしょう。
「(中に使われている)界面活性剤は家庭用の洗剤と全く性能的には同じもの。
毎日皮フにつけるということは、皮フの保護膜の天然のアブラを絶えず落としていることです。
毎日、毎日皮フを破壊していることになります」

その後ホルモン入りクリームで重症に陥った大阪のMさん(四二歳)、
さらに医者のステロイド軟こうで歩行困難になった田無市(四八歳)、
などの痛々しい日常をカメラは追う。
さらにカメラは化粧品被害の損害賠償の話し合いに
連盟事務所を訪問する資生堂の森島消費者次長らの姿を隠し撮り。
そして圧巻は、日本化粧品工業会、細田文一郎氏の次のようなコメントです。

細田「化粧品は皮フ科の専門医がいわれますように異物だと。
そのくらいのものです。だいたいスキンケアすなわち基礎化粧品をつけた場合、
それは三時間たちますと、ハエ取り紙(……!)と同じで、相当のゴミがついていて、
それ以上は“汚れ”をつけていることになります。
……都会で三時間、田舎のきれいな空気のところでは半日ていど。
それ以上はハエ取り紙に全部ハエがついたと同じで、かえって逆に皮フを悪くします」

日本中の女性は、この化粧品“ハエ取り紙”理論に驚倒、
番組が終わってからも全国からの電話が鳴りっぱなし。
三本の受話器は延々と通話中で確認されただけでも一六〇件。
電話が通じなくて諦めた人は一〇〇〇人以上にのぼるだろうとNHKはみています。

この「化粧品・その正体を追う」は「ルポルタージュにっぽん」として視聴率の最高記録をマーク、
その余震は、この番組を見た女性の化粧品観を根底からくつがえし、
化粧品業界を動転、周章狼狽させた。
「“残酷ものだ”と業界騒然」(コスメポスト誌、81・4・21)。
隠しつづけていたウソを暴かれて慌てふためくさまは見苦しいかぎりです。

その後、化粧品業界は全国の小売店組織(全粧連)を動かして、
半年余りもNHKに対して執拗な受信料不払いのイヤがらせをやってきたそうです。
この業界の陰湿さがわかります。

この番組を制作した若きKディレクターはその後広島支局に転任になりましたが、
その放送人としての良心と正義感は永久に記憶されるべきでしょう。

東京化粧品裁判[P.60-63]

「東京・化粧品被害を考える会」一九七八年一〇月に発足。
(『続あぶない化粧品』八一頁参照)
集会には数多くの黒皮症・シミの女性たちの思いつめたような顔が見られました。
一九八〇年三月、「考える会」のメンバー一六名と
資生堂・カネボウ・ポーラ等と総額約一億二〇〇〇万円の損害賠償交渉スタート。

被害時の顔写真、化粧品店の領収書、診断書、
知人や友人の被害状況を語る供述書の提出……等々、煩しい手続きの連続――。
さらに、資生堂・カネボウ・ポーラ等の順で延々と続いた聴きとり調査――。
なんと交渉を開始して賠償が決定するまでに、
この“調査”は延々三年余りも続いたのです!

たとえばある主婦が「熊本のS薬局で化粧品を買った」と言えば、
資生堂の担当社員が熊本まで飛んでお店の証言をとる、
といった信じがたい手間をかけて、交渉はわずかずつ煮詰まっていきました。
その間に脱落していく主婦も……。

こうして、一九八一年一二月、資生堂と和解調印。
次いでポーラ、マックスファクター、カネボウ……。
さらに連盟を通じて続々と
化粧品被害の主婦たちの“女のたたかい”が勝利をおさめていきました。
賠償金額の最高額は千葉県の黒皮症患者、Y・H子さんへの六四一万円(資生堂)でした。
最低でも千葉市のA・K子さんの五〇万円。

「どうぞ、ごかんべんください」
ときの資生堂広報室長、
丸茂勘次氏が平身低頭で一人一人の被害者の女性に頭を下げていた姿が、
今でも眼に残ります。

「結局あなた方はサギ会社ですね」
――交渉の席で指摘すると四名の資生堂幹部社員は顔面蒼白で
「申し訳けありませんッ」と一斉に顔を伏せたものです。
テレビCMではけっして見せることのない化粧品メーカーの赤裸な姿の一端でした。

この損害賠償の目的もカネではなく、あくまで、
被害者である市民が犯罪企業にペナルティを科すという共通認識があったからこそ、
三年余りも耐えしのんで粘り強く続けてこれたのでしょう。

そのたたかいの成果です。

  • Y・H子さん(黒皮症)千葉市 六四一万円 (資生堂)
  • W・S子さん(黒皮症)横浜市 三三七万円 (資生堂)
  • K・S子さん(黒皮症)江戸川区 一六四万円 (資生堂)
  • T・K子さん(黒皮症)川崎市 二三八万円 (資生堂)
  • W・H子さん(黒皮症)市川市 三三九万円 (資生堂)
  • A・K子さん(シミ)多摩市 一五四万円 (資生堂)
  • I・M子さん(黒皮症)川崎市 二五〇万円 (ポーラ)
  • Y・T子さん(黒皮症)練馬区 二二〇万円 (ポーラ)
  • A・M子さん(シミ)千葉市 五〇万円 (ポーラ)
  • H・T子さん(腫れ後後遺症)横浜市 一五〇万円 (カネボウ)
  • O・S江さん(シミ)葛飾区 二〇〇万円 (マックスファクター)
  • W・R子さん(黒皮症)品川区 一〇〇万円 (マックスファクター)
  • T・M子さん(唇の腫れ)東久留米市 一五〇万円 (カネボウ)

シーボン化粧品で顔中ぶつぶつになった望月富子(神奈川県)[P.68-69]

道で女の人に声をかけられ
『化粧のアドバイス』をしてくれると言うので一緒に喫茶店に入りました。
そして『今、何の化粧品を使っているのか』ときかれ資生堂と言うと、
『資生堂は、石油やクジラの油、そして赤ちゃんのたいばんなどを使っているから、
今よりもっときたなくなる』と言われました。
そして被害者の写真を見せ……(中略)
『未成年だけどちゃんと払えるなら親には黙っている』とまでいってきました。
もうそこからおかしかったんですネ。
普通のちゃんとしてある所なら絶対に親にも連絡するはずです。
私はもらった日から使いはじめました。
ところがよくなるどころか、だんだんかゆみができ、ぶつぶつがふえ、
ますますひどくなるばっかりで、顔中ぶつぶつだらけになってしまいました。

東京ビューティーセンターの化粧品でかぶれた今西真子(大阪府)[P.72-73]

「昨年一二月に、(電話で“案内”をうけ)
東京ビューティセンター心斎橋店に“相談”にいきました。
電話では、料金のことは、はっきりいわず、『一番安いので三五〇〇円~』といって、
『とにかく一度相談に』というので無料と思っていたのです。
個室で一対一の相談で、料金表をみせられておどろきました。
最低二〇万~最高一〇〇万以上のローンを組まなくてはならず、入会金五万円。
当時一九歳の私は断ったのですが、とてもひつこくて強硬なのです。

一時間半あまりもせめられ、『親に相談してから……』というと、
『親にいってもわかるわけがない』『五万もない』『じゃあ一万でいいわ』
『でも親にいわずにバレたら親がビックリする』というと、
それには答えず、『ロ-ンのことはうちがあなたの払えるように考えます。
もっとバイトにはげまれて……』等々。

ついに『また考えてきます』と話がついたのですが、
“ミルクリーズ”でクレンジングして肌をみるとき、
洗顔料を目や耳に入れられて……まるで腹いせのようです。
みじめな気分でいわれた通りロビーで待っていると、さっきの人が来て、
“ミルクリーズ”を買わせるのです。半強制的に。
それで、相談料三〇〇〇円とミルクリーズ二〇〇〇円ほどもとられました。
なぜ、押し売り同様の話で、三〇〇〇円もとるのかと思うと腹が立ちます。
おまけに私はその“ミルクリーズ”のおかげで、二回も、長いかぶれになってしまったのです」

悪質キャッチセールス化粧品会社ソニアの被害体験(神奈川県A・M)[P.94-96]

私は肌が弱く、どの化粧品を使ってもしっくりいきません。
何か私にも合う化粧品はないものかと悩んでいたところ、
池袋の地下でソニア化粧品のセールスマンに声をかけられました。
『今忙しいから』と断わっても私の肩に手をかけついて来ます。
仕方なく立止まると、二~三分でよいからと喫茶店に連れて行かれ、
一時間以上も話し込んでしまいました。

彼が言うには、
『私の目の下の表情じわと、シミ(自分ではソバカスだと思っていますが)が三ヵ月で治る。
何人もの女性がソニア化粧品によって美しくなった』とのことです。
肌に合わなかったどうするんだという私の問いに対し、
『うちの化粧品が合わない人は絶対にいない』と言い切るのです。

疲れて来たせいもあり、アホな私は、契約してしまったのです。
(サインだけ。ハンコなし。契約書なし)

でも次の日、やはりインチキくさいと思い解約を申し出ました。
すると、そのセールスマンは『ふざけるなこの野郎!!』などと暴言を吐き、
そんなことをすれば、オリエント・ファイナンスだけでなく、
他の会社にも私の名前が知れ渡り、社会的信用がなくなるなどと、ホラをふきました。

私が『ヤクザみたいなこと言わないでください』と言うと、
『俺がおめェに暴行はたらいたか? やってねェだろ。だったらどこがヤクザなんだ』

『てめェ、俺をおちょくってるのか』などと言いました。
自覚のないヤクザに何を言ってもだめだと思い、
高いお金をはらって美顔(週一回)に行き、
ソニア化粧品を使うハメになってしまいました。
それでも私の肌に合っていれば良かったのですが、使いごこちは不快の一言。
美顔もシールドビームを使ったマッサージ、電動洗顔ブラシでの洗顔、セメントみたいなパック。

終わる頃には、肌が痛くて涙が出そうでした。
おまけに使い始めて三日ほどで肌が荒れてきたのです。
一時、化粧品の使用を中止して、かぶれ用の薬を塗って治ったのですが、
また化粧品を使い始めると同じことが起きたのです。(中略)

これは、ソニア化粧品のせいだと確信を持ち、社長に電話をかけました。
その社長は『商品を売るためにシミが治るとか言うかもしれないが、紙に書いたわけじゃない。
証拠がないだろう』とほざきました、じゃなくて言いました。

おまけに『化粧品でかぶれたんなら、それは一生治らない。
化粧を止めて治るんならそれは、化粧品のせいではない』と、
アホの私でも嘘とわかるような嘘をしゃあしゃあと言うのです。

ポーラ化粧品でシミと湿疹ができた大塚泰子(大宮市)[P.113-114]

「(八万円分の夏用セットで)肌の吹出物が出たり、かゆみがありましたが
『肌が慣れていくまで化粧水だけにしなさい』とかポーラ販売員から指導をうけ、
いずれなおると思っていました。
九月になってから『秋冬用の油分の多い化粧水・乳液・栄養クリームに切りかえないと、
肌がカサついてくる』と指導され、さらに三万円くらい購入させられました。
その頃、引越しがあり、忙しい一ヵ月でしたが、すごい吹出物がたくさん出て、顔がいたく……
『基礎化粧をしっかりしないと、肌はいつまでもなおらないよ』と言われ、
吹出物が治らないうちに、また夏用の化粧品で洗顔からすべてやりました」
そうしているうちに、数ヵ月が過ぎて……。

「結局、吹出物は残ったまま、シミがふえてきたなあ、と鏡を見ては、
自分の顔の肌は、トラブルをおこしやすい体質なのかと思ったりしていました。
今年の二月頃、ポーラ販売員が来て、化粧の指導をして行きましたが、
新製品のエッセンスを買うように言われ、赤ちゃんの肌にもどります、
とその効果のすばらしさを言っていましたが、
左手と顔につけてみたところ、彼女が帰ってから、
まもなく顔がヒリヒリし、洗顔して鏡をみてみると、
目の下の肌の敏感なあたりに赤いしっしんができはじめていました。
また、数日後、左手の甲がかゆく、ししんができてしまい、
手にすらできた化粧品拒絶の反応をみて驚いてしまいました。
(そして今は)鼻を中心に顔の皮が次々むけはじめ、
化粧品を多く使った部分ほどあれています」

マックスファクターに非常識な押し売りをされた今西真子(大阪府)[P.121-122]

マックスファクターがマネキンを使ってデパートで宣伝をしている時、
私は、カゴの口紅を見ていたのです。
すかさず店員が来て、『この色はいいでしょう』。
私は『今日はみるだけです』というのに、側を離れずしつこくて、
お化粧をしてくれるというのでしてもらったのです。
その後、三千円くらいのセットを買わそうとするので、
『今日は帰りの交通費しかないので』というと態度が一変し、
『じゃあサイフを見せて』とすごむのです。
本当のことだったので見せると、『なんで来たの?』というのです。
口をへの字にまげて、下を見おろしながら。
そんなの、私は何度も『見るだけ』といったし、
『お化粧してあげる』といったのはマックスだし、だれも買うとはいってません。

嘘八百の効能を並べるSK-Ⅱのセールス[P.126]

「これは本当はクスリなんです」
「おじいさんのタダレから、赤ちゃんのオムツかぶれまでこれで治ってしまうんですッ」
このビックリするような“能書き”は、
かつて私たちがデパートの化粧品売場を調査したときの
マックスファクターの美容部員がとうとうとまくしたてたもの。

厚生省と日本化粧品工業会の癒着[P.161]

元厚生省の食品化学課長の宮沢香氏は、あの猛毒の発ガン物質AF2(食品添加物)を
「ごはんにかけて食ってみせてもいい」
と抗議の消費者団体の主婦の前で大見得を切った猛者。
彼が、日本化粧品工業会の専務理事に“天下”った。
消費者運動対策にかつて売った悪名が買われたのか、
「年俸一五〇〇万円」(業界誌記者)という破格の待遇。
それも、七〇歳までは身分保証というから、まさに悠々自適の“第三の人生”である。

摩擦黒皮症[P.212-214]

「光沢のあるすべすべした肌に」――
といううたい文句で売られているナイロン製のタオルに、
意外な危険性があることがわかりました。
あまりこすりすぎると逆に肌が黒ずんでくるのです。
名づけて「まさつ黒皮症」。
この症状を発見したのは大阪大学皮フ科の谷垣武彦講師らの研究グループ。

一九八〇年、女性患者(二三歳)が「肌が黒ずんで異常体質でしょうか?」
と訴えるので診察してみると手や背中・胸などの皮フが暗褐色になっていました。
この方は六年前からナイロンタオルで身体をゴシゴシ洗っていたとのこと。
使用を中止させると二年ほどで回復したそうです。
谷垣講師らは全国の大学病院八〇ヵ所にアンケート用紙を送り、
男女あわせて一五八名の「まさつ黒皮症」の患者が存在することを確認。
最初ピリピリ痛みを感じても次第になれて強くこするようになり、
知らないうちに症状を悪化させてしまうのです。

大手化粧品会社でも「美容タオル」として売り出しているところがあります。
すぐに販売中止していただきたい。

また、東京美肌センター(足立和子代表)の“シミ取り美容法”は、
よりによって、この「ナイロンタオル」で、シミ、黒皮症の部分を
「こすって、こすりぬきなさい」と指導しているのですから狂気の沙汰。言語道断です。

「この“こする美容法”でシミだらけになった人が、全国に数多くいます」
と被害者の方の怒りの声が、何件もよせられています。

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