バベルの図書館

書籍と雑誌の要約と解説

握力王 vol.Ⅱ

世界最強グリッパーを攻略せよ!!

装丁
握力王 vol.Ⅱ アイアンマン7月号増刊 握力王 vol.Ⅱ
IRONMAN MAGAZINE “CAPTAINS OF CRUSH GRIPPERS”
Randall J. Strossen & J.B. Kinney & Nathan Holle
株式会社フィットネススポーツ
Ironmind Enterprises
ISBN0-114-98075-3
雑誌11498-3
2005/06/22
¥1500
解説

本書は握力強化に夢中になっている人、
キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパーを征服するために
日夜トレーニングに励んでいる人たちのための書である。
目的が専門的に行なっている競技能力アップのためであろうが、
日々の生活で役立てるためであろうが、単に友だちに自慢したいだけであろうが、
自己満足に浸りたいだけであろうが、理由など何でもいいのだ。
みなさんは間違いなく握力強化に夢中になり、
間違いなくキャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパーにとりつかれてしまっている。
本書はまさにそんな人たちのための1冊なのである。

*   *   *

キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパーが世界的に有名になると、
どうしてもこの商品について関係のないところで、
関係のない人たちがベラベラ話したりして、
知ったかぶりをしてしまうのだ。
それだけこの商品が有名になったからであり、多くの人たちが話題にするからであろうが、
おそらくそのような“権威者”を気取る人たちは今後も増え続けるはずだ。
そこで、今回、真のキャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパーを最も理解している私たちが
みなさんに正しいキャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパーの誕生と進化について語っておくことにしたい。

目次
  1. キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパーの歴史
    1. 誕生と進化
      1. はじめに
      2. 誕生
      3. リチャードとジョン
      4. シルバー・クラッシュグリッパー
      5. 正真正銘のアイアンマインド社製のグリッパー
      6. 完璧を目指して
      7. 広がる輪
    2. スプリングとの戦い
      1. 調整:精度を高める
      2. 誤差:誤差との戦い
      3. 軟らかいグリッパー
      4. ファントム4
    3. 世界に認められる
      1. 統計の嘘
      2. 完璧に限りなく近づく
      3. 人間計量器
      4. 認定証
      5. 伝統
      6. 伝説の世界の一員となる
  2. キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパーを閉じる
    1. トレーニングの基本
      by ランドール・ストロッセン
      1. トレーニングの基本原則はバーベルと同じ
      2. グリッパーの強度の差
      3. トレーニングの注意点
      4. ジョン・ブルックフィールドのトレーニング方法
      5. トレーニングの強度
      6. グリッパーの強度
      7. 年齢、体重、手の大きさは関係しない
      8. グリッパーの手入れ方法
    2. キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパー#4を閉じる自分との戦い
      by JBキニー
      1. さあ、はじめよう
      2. 道具をそろえる
      3. その他の小道具
      4. トレーニング場所
      5. ストレッチ
      6. 計画を立てる
      7. 基本プラン
        1. グリッパーを使ったトレーニング
        2. ネガティブ法で鍛える
        3. グリップマシンを使ったトレーニング
      8. ケガをしたときのトレーニング方法
      9. 握力ワークアウト・スケジュール
      10. グリッパーを使ってのワークアウト
      11. レップス数のカウント法:良いレップスVS悪いレップス
      12. 総合的なワークアウト・スケジュールの組み方
      13. サプリメント:テストステロンを作り出す
      14. ワークアウトを仕事と考える
      15. マインド・ゲーム
      16. 身体に言うことを聞かせる
      17. 自然界のルールを破る
      18. 強い手を持つ男たち
      19. 目標を立てる
      20. さいごに
    3. キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパー#4を攻略したヘレ・メソッド
      by ネイサン・ヘレ

内容

  1. キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパーの#3を閉じることができれば、それは世界の握力王として認められた証明になる。[P.9]
  2. “ブロッブ”はヨークバーベル社製の45kgの鋳物のダンベルの端を切り落としたもので、リチャードはこの器具を使って握力強化に勤しんでいた。[P.17]
  3. リチャード・ソリンは生まれながらにしての握力王だった。握力を強化するためのトレーニングを特別にしたわけではないが、もともと握力は強く、12歳の頃には握力が両手とも35kgあったそうだ。[P.18]
  4. リチャードは“缶は潰せるだろうけど、ジャガイモはどうかな。生のジャガイモを潰すなんて人間業じゃできないよ”と答えた。[P.18]
  5. 私の長年の経験から言うと、よく語る連中ほどよく知らなかったりすることが多い。[P.19]
  6. アルミ製グリッパーの方が柔らかいと錯覚する[P.34]
  7. 特にキニーが#4を閉じたときの噂はひどいものだった。[P.36]
  8. キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパートレーニングの原則[P.42_44-45]
  9. 高強度の握力トレーニングを行なうなら、事前に手首や手、前腕の関節や筋肉をしっかり伸ばしておくことが必要だ。[P.42]
  10. お持ちのグリッパーにグリップヘルパーを組み合せることで、例えば#1の強度をプラス10kg増やすことができます。[P.44]
  11. パーシャルレップスとは可動域を制限し、限定された可動域内で運動を繰り返すトレーニング法のことだ。[P.46]
  12. ストラップ・ホールド[P.46]
  13. ジョン・ブルックフィールド式握力トレーニング[P.46-47]
  14. 握力をつけるいちばんの近道は手を使う力仕事をすること。[P.49]
  15. ティーンエイジャーの握力王ジェシー・マルンデ[P.49-50]
  16. 握力は年齢、体重、手のサイズに関係しない[P.51-52]
  17. 普通の使い方をしている限り、バネの強度が変わることはほとんどない。[P.53]
  18. ジョー・キニーのフィンガーストレッチ法[P.64]
  19. 握力を強化するためにみなさんにはぜひネガティブ法でトレーニングを行なっていただきたい。[P.66]
  20. ジョー・キニーのグリップマシンの使い方[P.69]
  21. ジョー・キニーのワークアウトスケジュール[P.70]
  22. 成功の秘訣が何であるかを訊ねられたら、私は強固な意志であると答える。[P.71]
  23. ジョー・キニーのグリッパーの使い方[P.72]
  24. タンパク質については普段の食事で得られる量だけで十分なのだが、しっかり食事をすることはとても重要なことなのだ。[P.75]
  25. 腱や靭帯を守るために必要なサプリを摂ることが勧められる。[P.76]
  26. ヘレ家が生み出した握力トレーニング法[P.89-92]

アルミ製グリッパーの方が柔らかいと錯覚する[P.34]

アイアンマインド社のグリッパーは鉄製だったハンドルがアルミに変えられた。
このとき、アルミのグリッパーのほうが閉じやすいと報告してくれた人たちがいた。
なるほど軽いからか……。
と、あまり深く考えなければそれで納得してしまいそうになるのだが、実はこれはおかしな話である。

なぜなら、グリッパーの総重量は閉じる、閉じられないに関わりはないからだ。
アルミであろうが鉄製であろうが、閉じる力に影響はない。
それなのに、アルミだと閉じやすいというのは“鉄”に固いというイメージが定着しているからだ。
実際、この報告があった後、私たちは鉄製のハンドルのグリッパーとアルミ製のものとを用意し、
何人かの人に試してもらったのである。
その後、彼らに感想を聞くと、
やはり同じようにアルミ製のもののほうが閉じやすかったという人たちが多かったのだ。

ハンドルの素材は変わった。
しかし、ねじりバネの素材は変わっていない。
つまり、グリッパーの強度はハンドルが鉄製だろうがアルミ製だろうが何ら変わりはないのである。

キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパートレーニングの原則[P.42_44-45]

私たちが長年みなさんに勧めてきたのは、低レップスで数セット行なうというプログラムである。
まずはウォームアップセットを1、2セットほど行ない、その後本番セットを2、3セット行なう。
これが効果的な基礎トレーニングのための基本になるのである。
握力を強化し、物を握り潰すほどの筋力を目指すのであれば、
誰もがこの基本を守るべきだと私たちは考えている。
なお、ウォームアップセットではセットごとに重量を増やす。
そして本番セットでは5レップス程度しかできない負荷をかけて3セットほどを行なう。
キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパーだってバーベルを使ったトレーニングと同じなのだ。
筋肉に負荷をかけ、かける負荷を少しずつ強くしていくことで、筋肉は発達し、筋力が伸びるのだ。

*   *   *

十分基礎を積んだら、今度は中級者向けのトレーニングを始めてみよう。
例えばウォームアップセットを1セットに減らし、代わりにレップス数を10~12レップスに増やす。
ハイレップスのウォームアップセットを1セット行なったら、本番セットを開始するわけだが、
その場合セットは4セット行なったりするのだ。
なお、言い忘れたが、
初級者の人は最初の1、2週間は本番セットのセット数を1セット程度にとどめること。
2週間が経過したら、本番セット数を2セットに増やし、
最終的に3セットに増やすようにすること。

中級者のトレーニング法については、
例えば、#2を数レップスなら閉じられるというレベルまで握力を向上させることができたら、
ウォームアップセットとしてトレーナーを使い、これでまずは1セットを行なう。
その後、#1を5レップス×1セット行ない、これもウォームアップセットとする。
いよいよ本番セットだ。
ここからは集中して行なわなければならない。
#2を使い、閉じられるところまででいい。
これを5レップス×3セット行なうのだ。

中略

セットごとに行なうレップス数についてだが、
どんなに多くても10~12レップス以上は行なわないことをお勧めしたい。
どうしても本番セットで5レップス程度では限界まで追い込むことができないのであれば、
もうワンランク上の強度のグリッパーを使う。
もちろん最初は閉じることができないだろうが、
5レップスのうち2レップスだけでも完全に閉じることができるようになり、
3レップスが閉じられるようになり、
ついには5レップスすべてが閉じられるようになるはずだ。

ストラップ・ホールド[P.46]

このトレーニング法は、グリッパーを握り、
ハンドルを完全に閉じた状態でハンドルとハンドルの間に、
おもりをつけた革ひもなどを挟み、そのままじっと握ったまま耐えるというものだ。
握る力が少しでも弱まれば、革ひもは当然おもりにつられて落ちてしまう。
落とさないように、できるだけ強くハンドルを握り、
そのままの状態を維持するのが“ストラップ・ホールド”なのである。

ジョン・ブルックフィールド式握力トレーニング[P.46-47]

①プレートローディング式のグリップマシンを使ってウォームアップを行なう。
重量を軽めにセットし、まずは6~8レップスを行なう。

②ワンハンドデッドリフト用のハンドルを使い、
中程度の重量をセットして5レップス×3セットを行なう
(ローリングサンダー・デッドリフトハンドル)。

③グリッパーを使い、高強度のセットを3~5レップス×3、4セット行なう。

④親指を鍛えるためにピンチグリップマシンを使って15~20レップス×3セットを行なう。
このときは軽めの重量を使う。

⑤指先に輪状のひもを引っかけ、ひもの先端に軽い重量を取り付ける。
これを下ろしたり持ち上げたりしながら25~30レップス×2セットを行なう。
オリジナルの道具を作るのが面倒なら、アウターリミット、イーグルループ、
クローカールなどを使って行なうこともできる。

⑥特殊な小さな鉄球のデクシテリティボールを
5分間手のひらの中で転がしクールダウンとして行なう。

※アイアンマインド社発行『アイアンマインド社クラッシュ・トゥ・ダスト・
グリップツールを使ってのトレーニング』

ティーンエイジャーの握力王ジェシー・マルンデ[P.49-50]

ワールド・ストロンゲストマンであるジェシー・マルンデは、
10代でキャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパー#3の認定を受けた最初の人物だ。
彼のトレーングは子供の頃、
毎年夏になるとアラスカでおじいさんと一緒に鮭をとる舟で働くことだった。
ジョージ・ファーレンによると、ジェシーの仕事は鮭を選別することだった。
選別するとき、鮭は放り投げられ、ジェシーはこれを空中で受けとらなければならなかった。
最初は、両手を使って受けとっていたが、そのうち、片手で受けとれるようになった。
後にジェシーが語ったところによると、
片手で鮭を受けとれる人間は彼を置いて他にはいなかったそうだ。
実際放り投げられた鮭を片手でつかもうとすると、
よぼどタイミングよく、瞬発的に握力を出力しなければならない。
子供の頃のこんな経験がジェシーに#3を10代の若さで閉じさせたのかもしれない。

握力は年齢、体重、手のサイズに関係しない[P.51-52]

簡単には理解できないかもしれないが、
グリッパーを閉じるということは身体全体の筋肉の強さとはあまり関わりがない。
アイアンマインド社では創業以来、多くのストロングマンたちと接してきた。
ずば抜けた体力を持ち、驚異的な怪力を持っているのに、
グリッパーを閉じる力は人並みだったりする選手が大勢いるのだ。
キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパー#3を閉じる人の中には
140kgのスクワットを20レップスも行なうことができるという人がいる。
そうかと思えば、140㎏のディープニーベント
(重量を肩に担ぎ、深くしゃがむこと)を1回も行なうことができないという人もいる。
力というものは、私たちが考える以上に特殊なものなのである。

同じように、年齢、体重、手の大きさについても、私たちの考えと現実には差があるものだ。
一般的に、もっとも力が強いのは20~30代前半にかけてである。
また、身体が大きく、体重が重い人は、骨格が小さく、体重が軽い人より力が強い。
これはkろえで正しいのだが、握力に関して言うとそうではないことが多い。

握力に関して言えば、年齢と体重は他の部位の筋肉の常識が当てはまらないようだ。
つまり年齢と体重はウェイトを持ち上げる場合と異なり、握力にはあまり影響してこないのだ。
キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパー#3を閉じた人たちで
マイク・サンダーソンは恐ろしいことに14歳で認定を受けた。
今のところ彼が#3を閉じた握力王たちの仲で最年少である。
また、アメリカンフットボールのグリーンベイ・ハッカーズのゲイル・ギリンガムは
55歳の時に#3を閉じた。彼が最年長の#3の認定者だ。

体重も同じである。握力には影響しないのだ。
#3を閉じたジェフ・メディの体重は230㎏だし、
日本のサトヒサ・ナカダは認定を受けたとき62㎏しかなかった。

手の大きさについてはどうだろう。
以前リチャード・ソリンは彼の手形をとった石膏模型を送ってきたことがある。
何のためにって?
彼は自分の手がそれほど大きいわけではないということを言いたかったのだ。
リチャードは身長が197cmもある大男だ。
それなのに手は人並みのサイズなのだ。

握力が強い人に共通していることは、手の厚みがやたら分厚いという点だ。
言い換えるなら、手に厚みがある人は握力も強い場合が多いのだ。
ジョー・キニーは#4を閉じて認定を受けるためにトレーニングに励んでいた頃、
あまりにもトレーニングに夢中になったためか
手のひらの厚みが増して持っていた手袋の手の甲側を切り、
スリットを入れないと手が入らなくなってしまったのだ。
また、ジョーの親指の大きさは半端ではない。
ヘス・セクストンがジョーに初めて会ったとき、
ジョーの親指の大きさに肝を潰したそうだ。
とにかくデカい、とにかく太い親指だと、ヘスはそればかりを口にしていたのである。

ジョー・キニーのフィンガーストレッチ法[P.64]

ワークアウト前のストレッチについては賛否両論があるが、
私の場合ワークアウト前にはほんの少しだけしか行なわない。
やり方は、手の指をできるだけ広げ、身体の正面に腕を上げ、
指と指を合わせるようにするのだ。
このまま肘を真横に張り出すようにし、指を合わせたまま手を胸の位置に持ってくる。
こうすると指も手のひらもしっかりストレッチされるのだ。
指を合わせるときの力を強くすれば、より強いストレッチが得られるし、
弱くすれば、より弱いストレッチが得られる。
これが終わると、今度は合わせた指を交互に組み、手首をしっかり回転させておく。
ワークアウト前に行なうストレッチはこれだけ。
なお、この2つはワークアウト中のセット間の休憩中にも行なうようにしている。

ジョー・キニーのグリップマシンの使い方[P.69]

私の場合、プレートを172.5kgまで増やし、これ以上重量を増やしたくないと思ったら、
レップス数を増やして強度を高めるようにしている。
もちろんこの場合でも、握る動作はカウントせず、下ろす動作だけを数えるようにするのだ。
つまり、172.5kg×50レップスと記録されていれば、
それは172.5kgのプレート重量をセットしたグリップマシンで
50レップスのネガティブレップスを行なうことを意味しているのである。
ちなみに、172.5kgとは私にとっての最大重量であり、
レップス数を増やすのは、自分のマックス重量で60レップスができるようになったときだ。
つまり172.5kgで50レップスができるようになったら、
次に目指すのは172.5kg×60レップス。
それができたら、次回は177.5kg×50レップスを目指す。

グリップマシンでのトレーニングは6、7日に1回の頻度だが、
必ず次回のワークアウトでは1レップでも多く、
あるいは重量が増やせるレベルに到達するよう行なっていく。
決して前回のワークアウト内容と同じ強度で行なうようなことはしない。

ジョー・キニーのワークアウトスケジュール[P.70]

私の握力のワークアウトはプレートローディング式グリップマシン、
あるいはグリッパーを使うかのいずれかであって、
両方とも使うワークアウトは滅多に行なわない。
グリップマシンとグリッパーでは2種類しかないわけだから、
それをワークアウトのたびに交互に行なうようにしているのだ。
ワークアウトを行なうのは週末と水曜日だけ。
もちろんみなさんは両方を取り入れたワークアウトを毎回行なってもいいし、
頻度についても自分に合った頻度を見つければいい。

それぞれのワークアウト内容だが、
グリッパーの場合はハンドルを延長したものを使ってネガティブを行ない、
グリップマシンでも高重量をセットしてネガティブを行なう。

中略

時間は夜に行なうことが多い。所要時間は1~1.5時間程度。

ジョー・キニーのグリッパーの使い方[P.72]

ウォームアップでは強度の低いグリッパーを数レップス、
フルレンジで閉じては開く運動を繰り返してから本番を開始する。

私がワークアウトの際に使っているグリッパーは片側のハンドルを延長させたものだ。
柱の穴の中に延長したハンドルを突っ込み、
空いている側の手でバネ部分をしっかりつかみ固定する。
体重をかけてグリッパーをしっかり閉じたら、
握った状態で2、3秒間そのまま閉じた状態を保持する(ホールド法)。
十分ホールドができたら、ゆっくりグリッパーを開いていく。
決してグリッパーの開く力に負けて思い切り開いてしまうようなことはしない。
グリッパーの強度に抵抗するようにして、ゆっくり開いていくことが必要だ。
限界まで行なったら、同じようにして反対の側の手も行なう。
左右交互にこれを繰り返し、
総レップス数がそれぞれ50~60レップスに到達するまでこれを続ける。

ヘレ家が生み出した握力トレーニング法[P.89-92]

私たちのトレーニングは1時間ぐらいのものだ。
週に3回、火曜、木曜、土曜日に行なう。
ときには日曜日に行なうこともある。

中略

①手のひらにチョークをつける(その後、必要に応じてチョークを使用する)。

②ウォームアップを軽く行なう。
その際には拳を作って暖めるやり方でもいいし、
強度の低いグリッパーをフルレンジで握ってもいい。

③本番セットに使うグリッパーを両手で閉じ、
ハンドルとハンドルの間隔が5mm程度になるまで両手を使う。
ここから補助手を外し、対象になる側の手で一気にフィニッシュまで閉じる。
これを1レップ行なって休憩をとり、
再び1レップ行なって休憩をとりトータルで4~6セット行なう。

④同じグリッパーを使い、さっきよりハンドルとハンドルの間隔を広くして
スタートポジションまで両手を使って閉じる。
スタートについたら、補助手を外し、対象になる側の手だけでグリッパーを閉じる。
1レップ×4~6セットを行なう。

⑤各セットは、右手と左手をセットごとに交互に行なう。
右手を1セット行なったら、次は左手を1セット。
こうして左右にそれぞれ指定のセット数を行なうのだ。
休憩については、左右にそれぞれ1セットを終えたらとるようにする。

⑥5mmの間隔からスタートして全セットで完全に閉じられるようになったら、
次は間隔を広くしてスタートポジションにつく。
最終的には25mmまで広げるが、
25mmのスタートでも全セットで完全に閉じることができるようになったら、
グリッパーの強度をワンランク上げることができるはずだ。
私たちの経験では、
次のランクのグリッパーを使えるようになるまでこの方法で数週間を必要とした。

このプログラムは決してやさしいものではない。
一夜にして力が強くなるというものでもない。
私たちは忍耐強くトレーニングを続け、さまざまなトレーニング法を試してきた。
兄弟全員が10年以上にわたるトレーニング歴を持ち、互いにノウハウを共有してきた。
そしてたどり着いたのがこのプログラムだったのだ。
この方法で私たちは握力を飛躍的に伸ばすことができた。
しかしそれができたのはひとりだけではない。
全員が効果を得ることに成功したのである。

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